心優しい妻 第962号ー花見記 その2「雨の中の花見」ー [K1 夫婦関係]
◆リード:わが家の恒例花見であるが、昨日(土)は雨のため15分で中止。今日(日)もあいにく雨だった。楽しみにしていた遠足の当日、降り出した雨に残念そうにしている子どものように、あきらめきれない私。妻はとても思いやりのある対応をしてくれた。それは……。
2013.4.21(日)心優しい妻 第962号
ー花見記 その2「雨の中の花見」ー
近況:
27日(土)午後6時から7時まで第二期156回目の父と子塾を行った。その際、進級のお祝いとして、アキコ・クニコにそれぞれ『実語教』を贈った。
父と子塾では、論語を毎回音読してきたが、これからは『実語教』に変えるつもりである。
今日は、『実語教』の書き下し文を全文音読し、はじめの「山高きが故に貴からず。樹有るを以て貴しとす。」の部分の解説(斎藤孝氏のよる)を読みあわせた。平たく言えば、東大に行くほど頭がいいから貴いのではなく、それを世の中のために役立つように使うところに初めて価値が生まれるということである。
斉藤孝氏によれば、『実語教』は、日本人千年の教科書といってもいいくらいで、「日本人は長い時間の流れの中で『実語教』を学び続けて、日本人として生きる基礎をつくってきた」のだそうだ。
氏の解説は秀逸である。子どもに生き方を教えるために、お勧めの一冊だ。
これから1年かけて、『人を動かす』とあわせて、このテキストを読み合わせることで、親子で生き方を学んでいく予定である。
【今度こそ花見を!でも、雨……】
さて、昨日は15分で雨のため花見は中止。<今日こそは>という思いでいた私であった。妻は寒いなら無理しないでという、花見にかける思いはさほどでもない様子であったが……。
アキコはお昼頃まで野球部の練習。したがって、午後3時頃から花見の予定であった。天気予報では、午後3時頃からは曇りであった。
ところが、実際はまさかのみぞれ。寒~い天気である。
実母「みぞれだよ。寒いれ。外なんか行くのやめた方がいいれ。風邪ひくれ。」
間の悪いことに、実母はわざわざそう言いに、2階まできた。
何度も何度も窓から外を見ては、残念そうにしている私。楽しみにしていた遠足の当日、降り出した雨を見ながら残念そうにしている子どものように、あきらめきれない私であった。
【妻の思いやりのある一言】
そんな私を横目で見ながら、妻の言った一言。
妻「かさをさしてK桜並木道を歩きましょう。」
さして乗り気ではなかった子どもたちも、母親の一言で右習え。車で桜並木のあるところまで行き、そこからかさをさして歩くことになった。
【かささして桜並木を歩く】
車で10分足らず、K桜並木道についた。車を駐車し、かさをさして親子4人で並んで桜並木を歩いた。
私「きれいだな~。」
妻「そうね。」
私「アキコ、クニコ、きれいだろ。」
アキコ・クニコ「うん。」
私「アキコ、<「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ>っていう俵万智の短歌を知っているか。」
アキコ「知らない。」
私「今で言えば、この寒い中<「きれいだね」と話しかければ、「そうね」と答える家族のいるあたたかさ>という感じの短歌さ。 寒い中の花見だけど、家族そろって花見をすると、なんかあたたかいな。」
途中でムクドリの群れを見たり、モクレンを見たりしながら、花見を楽しんだ。
私「やっぱり家族そろっての花見はいいなあ!」(今年も恒例の家族イベントができてよかった!)
桜並木の往復は30分あまり。あとで車で距離を測ったら、ちょうど片道1kmぐらいであった。
自宅から桜並木までの往復時間を含め、ちょうど1時間ぐらいの花見であった。
後半からは雨も上がり、かさなしでも歩けた。
わが家の恒例家族行事である花見。今年は開催が危ぶまれたが、結果として十分満足した花見であった。
【妻の思いやり】
今、ブログを書きながら思うに、妻は、自分としては寒いしそれほど行きたくもない花見であったが、私の残念そうな姿を見て、「かさをさしてK桜並木道を歩きましょう。」と言ってくれたのだろう。
妻のとても思いやりのある対応に感謝である。
桜よりも、自分の思い(寒いから気がすすまない)よりも、私の気持ちを優先してくれたのだ。私の願いが叶うように思いやってくれたのである。
昨日、スタジオマリオに写真を撮りに行ったとき、アキコに、
妻「アキコ、ワンワンのぬいぐるみよ! アキコ、ずっとワンワンを見に行きたいといってたじゃない! いっしょに写真を撮れば!」
と言ったときと同じである。(ワンワンのぬいぐるみを使うと別途料金千円かかるのに勧めた妻)
相手が望んでいることをしてあげること。これなら100%相手は喜ぶ。これは道理である。
妻「寒いし風邪をひくといけないから、あなた行きたければ一人で行って。」
こう言うことも、できたはずである。
思いやりのある、優しい妻でよかった。
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◆キーワード:1 思いやり 2 夫婦関係 3 花見
◆留意点・その他:
・『実語教』(斎藤孝 致知出版社1,400円)は、お勧めである。斉藤孝氏の解説文が、子どもにもわかりやすく秀逸なのである。
『実語教』の言葉は、「山が高いから貴いのではなくて、そこに樹があるから貴いのだ」といっています。なぜ樹があると貴いのでしょう?
樹を切って材木にして、家を建てたり、箸を作ったり、社会のための役立てることができるからです。「何かの役に立つ」ということがとても重要です。そのときに初めて価値が生まれるのです。
これは別の言い方もできます。たとえば、勉強ができる人はそれだけで立派なのでしょうか?もしもその頭を悪事のために使うとすれば、とても立派とはいえません。やはり、頭がいいから貴いわけではなくて、それを世の中のために役立つように使うところに、初めて価値が生まれるのです。……(同書19ページから20ページの引用)
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