母のための「ぼけ予防五カ条」その2 第951号 [K2 親孝行]
◆リード:1月3,4日と母と二人でよく話した。妻とアキコ、クニコが妻の実家(わが家から車で5分の同じ市内)に帰っていたから。たまたま親類の通夜・葬式の準備もあり、その辺りの確認も必要だった。母と話していて、5分前に話したことを忘れていたりしたことや、数日前に話したことを覚えていなかったりすることが、わずか1時間ほどの会話の中で15,6回ほどもあった。母は自分がぼけてしまうことを何よりもずっと恐れていたが、少し私も心配になった。さっそく対策を取り始めた。
2013.1.7 母のための「ぼけ予防五カ条」その2 第951号
近況:
7日(月)夜、私と妻は、実母に呼ばれ、書道教室の部屋に行った。
中学校(およびコンクール)に提出する書道作品を選ぶためである。
アキコは、今回はとてもがんばり、百枚どころか数百枚も練習したそうだ。
その中から5枚が選ばれており、そこからさらに2枚選ぶというわけだ。
※ 一番左はお手本
選び抜かれた5枚とあって、なかなか決まらない。もう一人の私は、「もう勝手に決めてくれ。」と心の中で言っていたが、その気持ちを抑えて、私もここがよい、これがよいとやっていた。
そして、
私「お母さん、ありがとう。おかげでアキコはすごくうまくなったよ。アキコは、もうお父さんを抜いてしまったね。」
アキコ「ありがとう。」
私「アキコは、高校生になったら特別賞をとりたいと言っているよ。今のアキコなら、将来とれないことはないと思う。あーちゃん(実母)、とれるようによろしく頼むね!」
こう言うと、実母は黙ってうなずいていた。
【「ぼけ予防五カ条」にやさしくまとめ直す】
さて、前回の記事<母のための「ぼけ予防五カ条」その1>の続きである。
前回の記事で、実母に「ぼけ予防10カ条」を読み聞かせたことを書いた。
しかし、一回ぐらい読み聞かせたぐらいでは、2,3日で忘れてしまう。
それに、「ぼけ予防10カ条」にしても、もう少し平易な文章に書き直す必要がある。
また、「深酒とタバコ」をしない実母にとっては、意味のない条文もある。
そこで、実母の実態に合わせて、「ぼけ予防10カ条」を易しく書き直したものと、いらない条文を省いた実母に即した「ぼけ予防五カ条」に書き直したものを作成した。
■「ぼけ予防10カ条」を易しく書き直したもの
一 肉はひかえ目、野菜をたくさん、バランスのよい食事を
・納豆、とうふ、つけものなど和食がよい。
二 手をよく使い、自分のペースで無理せず歩く
・料理を作る。日記を書く。
三 深酒・タバコはやめて、規則正しい生活を
四 生活習慣病の予防・早期発見・治療を
五 転倒に気をつけよう
・段差を少なく、すべり止め、適切な照明を
六 趣味をもち、興味と好奇心をもちつづける
七 考えをまとめて表現する習慣を
・毎日日記を書いたり、出来事の感想を話したりする。
八 やさしい心づかいと安心できる人間関係を
・家族と友人と仲よくし、よく話す
九 いつも若々しくおしゃれ心を忘れずに
・おっくうがらずに、身だしなみ、お風呂、外出を
十 くよくよしないで、明るい気分で生活を
・ささいなトラブルにとらわれず、いつまでもくよくよと考え込まない。 普段から明るい気持ちで過ごす。
■『ぼけ予防五カ条』
一 料理や洗濯、そうじなど自分でやれる ことは自分でやる。日記もよい。
二 明るい気分で、みだしなみ、外出、買い物…をする。
三 家族や友人と、和気あいあい仲よく くらす。
四 書道など趣味と仕事を楽しく続ける。
五 肉はひかえめ、野菜をたくさん、
バランスのよい食事をとる。
4日朝、パソコンで打ち直して、実母に渡した。
私「お母さん、これ張っておくといいよ。」
実母「ありがとう。恥ずかしいから、自分の部屋に張っておく。」
実母は、受け取ってくれた。
【ぼけ防止基本対策(方針)】
この『ぼけ予防五カ条』こそ、実母のぼけ防止基本対策(方針)である。
たとえば、「三 家族や友人と、和気あいあい仲よく くらす」とかかわって、去年後半からは、ウイークデーも家族5人で食べるように変えた。その際、今日の出来事など実母から話を聞いたり、子どもたちから話を聞いたりするようにしている。食後もすぐに2階へあがるのではなく、今度は果物などを食べながらたわいのない話をしたり、最近ではwiiスポーツリゾートなどまでしたりしている。
「野菜をたくさん」とかかわっては、私が朝にんじんジュースを作ってあげている。また、亜麻仁油入りの納豆も、夕ご飯時に出すようにしている。
【私のもう一つの基本対策(方針)】
実は、これ以外にもう一つ私がぼけ対策の対策(方針)としていることがある。
それは、先に紹介した小山医師が『なぜ、「回想療法」が認知症に効くのか』の中で書いている次のことである。
高齢者にも役割分担を!「~高齢者から役割というものを奪わないのが重要です。今は共働きの家庭も多く、子育てなどを含めてお舅、お姑さんの役割を求める傾向が強くなってきたように思います。このことは高齢者の人生を考えればとても良いことです。
高齢のお母さんがお孫さんまで含めた家族の食事を作っているケースも多くなってきました。料理を作ることも、誰かの役に立つということも、脳は大好きです。高齢者に社会の中で一定の役割を担ってもらうことが、一番の認知症の予防になるのです。
たとえ、認知症になっても、それまで行ってきた仕事、作業だけはできることが多いのが普通です。認知症になってだんだんとできることが減ってきた時こそ、その人の役割を少しでも見つけてあげることが大事なのです。」(55ページより引用)
つまり、「家族の一員として、役割を果たしてもらう」ということである。これがもう一つの基本対策(方針)なのである。
具体的には、
①アキコのエレクトーン、クニコの新体操教室などの送り迎えを、実母がしている。
(すでにしていることなので、継続)
②金曜日の夕食は、アキコ、クニコと自分の分を、実母が作っている。(私と妻は2階で妻が作った料理を食べている。)これ以外に、妻がPTA活動等で忙しい時も、実母が夕食を作っている。(これも継続)
③アキコ、クニコの書道を教えている。(これも継続)
この③に関連して、実母に次のようにお願いしている。
私「アキコは、高校生になったら特別賞をとりたいと言っているよ。今のアキコなら、将来とれないことはないと思う。あーちゃん(実母)、とれるようによろしく頼むね!」
実母は黙ってうなずいていた。
これが「近況」のところで紹介したところである。
私としては、これは表向きの願いである。裏の願いー本当の願いーは、実母(現在満77歳)がそれを目標にして元気で現役の書道教師としてやる気をもってくれ、その結果としてそれまでぼけないでいることである。
これらのぼけ対策ー私の作戦ーがうまくいくことを、私は強く願っている。
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◆留意点・その他:
力強い書ですね〜、アキコさん、とても上手です。
お母様も、アキコさんに賞をとらせたい。。。という
気持ちが、大きな目標になりますねえ。
本当に、素敵だなあと、思います。
by qooo (2013-02-25 12:51)
>qoooさんへ
コメント、いつもありがとうございます!
もちろん、アキコにも特別賞をとってほしいです。そして、本当のねらいは、実母のぼけ防止なのです。七田の「くらしの友の会」情報誌「くらしの情報3月号」に、船瀬俊介「~高齢者の2人に1人は降圧剤を飲んでいます。それが痴呆老人を作り出します。頭に血液が行きにくくなるから、痴呆になる~」と書いてありました。母に聞いてみたら、弱い薬だけど、降圧剤を飲んでいるとか。薬漬け医療、お金もさることながら、副作用が心配です。
実母にはできるだけ呆けずに元気でいてほしいと思っています。気功もすすめているところです。
by ファーザー (2013-03-03 21:50)