祖母への誕生日プレゼント 第926号ー誕生日は、「感謝」を伝える機会ー [E2 誕生日・記念日を祝う]
◆リード:あーちゃん(実母)の誕生日がもうじきである。70代後半の実母であるが、誕生日をいつも家族みんなで祝っている。アキコ、クニコは手作りプレゼントとお手紙を渡すことが多い。今年の様子は……。
2012.10.15 祖母への誕生日プレゼント 第926号
ー誕生日は、「感謝」を伝えるよい機会ー
近況:
昨日は、伯母のお通夜であった。私は、受付係を仰せつかり、その仕事をきちんとやっていた。
伯母からは、兄が入院して大変だった3ヶ月間、料理の世話をしてもらったことがある。季節の節目で、おはぎや栗ご飯などをいただいたこともある。小学生の頃は、お小遣いもいただいたこともある。そうした場面を想起しつつ、心の中で「ありがとうございました。」と感謝の気持ちとともに、冥福を祈った。
15日(月)夜、リビングに行くと、アキコ(中2)が妻と何か作っていた。野球中継を見ながら……。
私「何作ってるの。」
アキコ「わからないの。」
私「うーん、手作りぬいぐるみか。こんなの作ってどうするの。」
アキコ「まだわからないの。」(鈍感だね。)
私「あっそうか。あーちゃん(アキコからは祖母)の誕生日のプレゼントか。」
そうだった。今月21日はあーちゃんの誕生日。定例家族会議でも確認していたことだった。
【クニコに誕生日プレゼントのことを聞く】
その後、クニコ(小4)といっしょに入浴。
私「もうすぐあーちゃんの誕生日だね。クニコは、もう何か誕生日プレゼント作ったかい。」
クニコ「あっ、まだ何もやってない。」
私「今日は展覧会の代休で1日空いてたんだろ。 あーちゃんには、新体操で送り迎えをしてもらったり、毎週金曜日にはおいしい夕食を作ってもらったり、お世話になっているだろ。お祭りとか、がんばるとお小遣いをくれたりするだろ。お世話になっているじゃないか。」
クニコ「うん。」
私「誕生日は、1年に1回、それに対してお礼というか感謝の気持ちを伝えるとってもよい機会なんだよ。 クニコも、誕生日にプレゼントやメッセージをもらうとうれしいだろ。あーちゃんだって、同じなんだよ。」
クニコ(黙って聞いている。)
私「幸せになる五つの約束で<自分を愛すること、そして人を愛すること>とあるだろ。自分のことだけ考えていては、幸せになれないぞ。」
クニコ(黙って聞いている。)
私「お父さんとお母さんはもう誕生日プレゼントはとっくに用意しているぞ。あーちゃんのお気に入り毛生え薬の<蘭夢>と、アキコとクニコの和服姿のA4版の写真だよ。それに、感謝のメッセージも書こうと思ってる。」
クニコ(黙って聞いている。)
【再びリビングへ】
入浴後、再びリビングへ行くと、アキコと妻は、まだ手作りぬいぐるみを作りながら、野球中継(アキコは中学校野球部)を見ていた。
妻「みんな<アキコは優しい>と言っている。」
私「みんなって。」
妻「おばあちゃん、おじちゃん、あーちゃん、友だちもみんな。」
私「友だちもか。確かにアキコは優しい。」
クニコ(……。)
私「お父さんは、クニコも優しい子だと思っているよ。」
私は、本当にそう思っている。
【家族全員の誕生日を祝うという伝統】
わが家では、子どもたちばかりでなく、妻も私もあーちゃんも、近くに住む義母・義兄も、誕生日を祝ってきた。誕生日プレゼントとメッセージを渡し、お祝いのケーキや食事会をしてきた。
はじめこそ、あーちゃんは、「もう祝う年ではないから。」と遠慮していたが、その後はいつも喜んでくれている。
今回の誕生日は、21日(日)で、私は勤務校の展覧会である。アキコは珍しく部活動が休みの日である。
アキコ「お父さんは、休みじゃないけど、どうしたらいい。」
私「あーちゃんだって、いつまでも元気で動けるわけじゃない。元気なうちに、日帰り旅行でも、何でも行っておいで。」
結局、あーちゃんと相談した結果、県都で買い物をしたり、おいしい料理を食べたりすることになったらしい。あーちゃんは、紅葉を見に行く遠出よりも、その方がよいということだ。
きっと素敵な1日になるに違いない。
【誕生日を祝うということ】
いつも思うのだが、どうして子どもの誕生日ばかり祝って、大人の誕生日を祝うことをしないのだろう。
これでは、子どもは、してもらうことばかり学んで、してあげることの喜びが学べないではないか。「あなた祝う人、私祝ってもらう人」が当たり前になってしまうではないか。
わが家では、アキコが幼児の時から、家族みんなの誕生日を祝うように躾けてきた。だから、父母や祖母(祖父はいない)を祝うのは、もう当たり前になっている。
家族全員、自分が祝ってもらうのを楽しみにしているのである。
誕生日を祝うということは、何といっても、誕生日を祝われる人にとって最高の喜びの機会になっている。
第二に、(祝ってもらうばかりでなく)祝う喜びを学ぶ機会である。相手を喜ばすにはどうしたらよいかを考え、工夫する機会とも言える。相手の好みや性向などに合わせる必要があるのである。
第三に、感謝の気持ちを伝える機会である。家族は助け合うのが基本である。言い換えれば、お世話になったりお世話したりの関係である。そこで、日頃お世話になっていることに対して、感謝の気持ちを表すわけである。心のこもったプレゼントやメッセージを渡すことをとおして。
誕生日を祝うということは、このような大切な意義をもっていると、私は考えている。だから、家族全員の誕生日を祝ってきたし、これからもそうしていくだろう。
そうすることで、家族の絆や信頼感も深まり、この家族の一員でいることの喜びも感じることだろう。
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◆留意点
・クニコは、今朝聞いたら、あーちゃんのためにしおりを作ったという。私は、「あーちゃんは、あんまり本を読まないから贈る意味がないんじゃないか。」と言った。それに対して、クニコは、「あーちゃんが書道の本を見たときに使える。」と言った。確かに、毎月届く書道の本は、お弟子さんや生徒の昇段の結果なども載っているから、あーちゃんは見ている。
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