SSブログ

★子どもの可能性を閉ざさない 第925号ー特別支援学級の子どもに花の名前の由来、漢字の成り立ち……を教えるー [O4 特別支援教育]

◆リード:私は特別支援学級を担任している。特別支援の子どもだから「難しい話はわからない」とか、特別支援の子どもだから「そこまで教える必要はない」とか、はじめから可能性を切り捨てている場合が多い気がしてならない。それでは、その時点で可能性が閉ざされてしまうではないか。私は、はじめから可能性をあきらめることはしない。国語でも、算数でも、生活でも……。

2012.10.7 子どもの可能性を閉ざさない 第925号

ー特別支援学級の子どもに花の名前の由来、漢字の成り立ち……を教えるー

近況:
 久々に特別支援学級の子どもの様子を紹介する。
 算数で、「円」ついて教えた。
 その3、4時間目、半径8cm、5cm、3cmの円を書き、コマを作った。 

 さらに次の時間、出来上がったコマを使って、「秒」を教え、「分」を教えた。
 そして、タイマーで計って誰のコマが長く回るか競争した。

コマ回しブログ.JPG

A男「12秒も回った。」
D男「うーん、5秒か。」

 子どもたちは、コマ作りを通して「円」について学び、コマ回し競争を通して「秒と分」について学んだ。そして、マラソン大会に合わせて「○分□秒」という記録の意味を学んだ。
 特別支援学級の子どもの指導には、学習への集中や意欲がなかなか続かず、また抽象的な思考が難しいケースが多い。また、机上で学んだことを実際の生活に応用する力も弱い。
 だから、指導にある意味通常学級の児童以上の配慮や工夫が必要とされる。そこが、指導の難しいところであり、またおもしろいところでもある。

【ワレモコウの名前の由来】

 ハート型の双葉の芽が出た大根の観察をした後のこと。
 授業時間はまだ15分ほど残っていたので、校舎の周りの草花を観察した。

 コスモスが咲き乱れ、なんとワレモコウ(吾亦紅)もたくさん咲いていた。ワレモコウだけ少し取ってきて、教室に生けた。

私<紅白歌合戦>と板書して、「これ何と読む?」

C子さん「こうはくうたがっせん。」

私「よく読めたね。<紅白>の<紅>は、赤色という意味があるんだよ。ところで、この花(ワレモコウ)の名前を知ってるかい?(だれも知らない)ワレモコウというんだよ。ワレモつまり<私だって>、コウ<紅白の紅つまり赤色よ>という意味なんだよ。」

 このように話して、採ってきたワレモコウを見せた。

ワレモコウ.JPG

私「ほら、確かに花の色は、赤っぽい色だろ。」

子どもたち「本当だ~。」

 この後、「秋桜」と書いて「コスモス」を読むことや、「秋刀魚」と書いて「サンマ」と読むことなどをクイズ形式で教えた。
 子どもたちは、興味をもって聞いていた。D男など、翌日の日記におもしろかったから、また花の名前のお話をしてほしいと書いていた。
 ついこの間は、中秋の名月の話から、初秋・中秋・晩秋の話をした。(最初の初から初とは、はじめという意味があることから、初秋を説明。)その後は、「秋」という漢字の「のぎへんは」は、イネの形からきていることなどから、秋という漢字の成り立ち(火はあつめるという意味で、イネを取り入れる季節)を話した。子どもは興味をもって聞いていた。(今年はバケツでイネを育て収穫した)

 特別支援の子どもだから「難しい話はわからない」とか、特別支援の子どもだから「そこまで教える必要はない」とか、はじめから可能性を切り捨てている場合が多い気がしてならない。それでは、その時点で可能性が閉ざされてしまうではないか。

 私は、はじめから可能性をあきらめることはしない。まずチャレンジしてみる。そうすると、思いの外、子どもたちがやれるのに驚く。やってよかったと思う。

◆関連記事:

O4 特別支援教育

◆キーワード:1 国語  2 特別支援教育   3 算数

◆留意点・その他:


nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0