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わが子の信頼を得る心得 第510号 [I-3 親の構え・役割]

◆リード:7/26(土)地区での懇親会があった。そこで、飲みながら色々と話し合う中で、A(40代の母親、中国人)さんとじっくりと話した。とても学ぶことが多かった。

2008.7.27 わが子の信頼を得る心得
ーAさんに学ぶー 第510号

 昨日、地区での懇親会があった。
 そこで、近所にいながら、日頃なかなか話せない人と色々と話した。
 今年度地区委員長なので、会場や料理の手配をはじめ色々と準備があった。
 懇親会が始まってから、たまたま近くの席にいたA(40代の母親で中国人。夫も中国人で今回は仕事の都合で欠席。)さんに話しかけた。
 Aさんは、おそらく知り合いもなく一人でいたので、私が話しかけたのである。

 聞けば、Aさんの長女はこの春、筑波大学に合格したという。
 高校時代(長女は寮生活だったという)も、そして大学に入学してからも、娘との会話が毎日あるという。
 娘は、自分のことを信頼していつも相談してくると言う。
 
 Aさんは、いつも人生の先輩として、娘の相談に乗りつつ、アドバイスをしてきたという。
 「こっちは間違い。こっちがいいよ。」
 こんなふうに、娘が道から外れないように、まめにアドバイスを続けてきたという。

 たとえば、Aさんによれば、今の世相は、はじけすぎだという。

「中学生で彼氏(彼女)がいるのがよいことで、いないことは惨めで恥ずかしいことのような風潮があるが、それは逆だと思う。」

と、Aさんは言い、

「中学時代の異性とは別れる。傷つくのは女性。」

「ケータイとかインターネットとか、エロいこと、危険なことがいっぱい。守らないといけない。」

とも、言っていた。(全く同感だ。)

 たとえば、こんな考えを、その時期が来る前に、娘に話してきたという。
 そうなってから(異性に夢中になってから)は、なかなか親の考えを受け入れないので、そうなる前に話して聞かせるようにしてきたという。

 私と妻は、Aさんの話を聞いていて、はじけすぎというくだりに共感すると同時に、そうなる前に話して聞かせるという手法(転ばぬ先の杖)に感心して聞いていた。

 余りに強い子供との信頼関係というか絆を感じたので、どうやって子供との信頼関係を築いてきたのか、その秘訣を聞いてみた。

Aさん曰く「しっかりと見守ってきました。」

 Aさんには、18歳の大学1年生の女子と、7歳の小学校1年生の男子がいるのだが、
「幼くてかわいい男の子ができたから、ずっと年上の女の子は見ないではなく、かえってしっかりと見守るようにしました。高校生になったから、もういいではなく、いつもしっかりと見守るようにしました。私の大事な(宝)ものだから。」

 こう言っていた。

A「自分の両親は、私が子供の頃、何もアドバイスしてくれませんでした。でも、自分は自分が子供の頃を思い出しながら、子供の興味に合わせて、自分の子供の頃のことを語りながら、大事だと思うことを伝えてきました。精一杯やってきたので、大変でした。」

 少したどたどしい日本語で、このように言っていた。

私「そうやって、大事に至る前にその都度その都度かかわっていれば、むしろ本当に大変な事態にならない分、かえって大変じゃないと思いますよ。」

 私はこう言いつつ、Aさんの真摯な姿勢に、いたく感じ入った。

 今これを書きながら思うに、Aさんの娘さんも、異国に来て、頼れる人は母親ぐらいしかいなかったのかもしれない。
 それにしても、Aさんの親としての真摯な姿勢はまねたいと思った。

 私も、「わが子は高校生(大学生)だから、もうほっておこう。」とか「仕事が面白いから、あるいは忙しいから、かまえない。」ではなく、「いつでも関心を持ち、わが子を見守っていこう」と思う。

 そして、世間の間違った風潮に対しては、決して妥協したり、染まったりすることなく、親としての考え、信念をしっかりと伝えつつ、わが子が間違った方向に行かないように、ナビゲートしていこうと思う。

 たまたま同じテーブルであったので、話かけたのだが、実に有意義な懇親となった。

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◆キーワード:1 わが子をナビゲート 2 子供との信頼関係  3 性教育

◆留意点・その他
・Aさんは、こうも言った。
「頭のいい人は、たくさんいるけど、人生は計画が大切だと思っています。」
 奥が深そうな言葉だ。この辺りも、深く聞きたかったが、時間が来てしまった。

・本の企画書を書いている。ブログ記事を2、3本書く代わりに書いていたのであるが、余りによい話だったので、企画書を書くことを中断し、忘れないうちに記事としてアップしてみた。

・前任校で、安全教育担当だったとき、子供たちに地震ビデオを見せていた。そしたら、1ヶ月後、本当に大地震がやってきた。子供たちはすぐにテーブルの下に逃げたという。保護者の証言によれば、子供たちの逃げ方が一番速かったという。
 本来、教育は予め来る災難に備えるものである。

・以前から考えてきたことだが、金銭教育がスタートしたと思ったら、来年には性教育をスタートする必要が8割以上ありそうである。
 数年前まで、小学校6年生ではエイズと合わせて、性交を教えていた。現在は、エイズは教えるが、性交は教えてはいけないという。「一体性交を教えないで、どうやってエイズを教えるのか!」と言いたい。
 わが子の生命を守るためにも、Aさんのように、その時期が来る前に話そうと決めた。性教育は、家庭で学校よりも一足先行して行うことになりそうである。


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コメント 4

Delica☆

親と子の絆は一日にしてならず、ですね。
性教育=人生教育だと感じているので、ファーザーさんの取り組みにこれからも注目させてください。
わが家も娘ふたり、心配ごとは尽きません・・・
やりたいことはなるべくやらせたいと思っていますが、
危険なもの、心身が傷つくようなことに関しては
「転ばぬ先の杖」で対処しようと思います。
by Delica☆ (2008-07-27 09:37) 

miyu

先日実家で母が話していたことと似ています。

母曰く「変な横道にそれる前に、小さい頃からいい、
     悪いの話を聞かせておかなくはいけないよ。
     そのときになって急に言っても聞かないから。
    大きくなった時、自分で判断できるようにしておかないと。」

誘惑の多い現代、はっきりと親の考えを伝えないと
いけないなと思います。
正しい知識、考え方が子どもを助けてくれることも多いでしょうから。
改めて、この記事を読んで再認識させていただきました。
ありがとうございます。
by miyu (2008-07-28 00:09) 

ファーザー

>Delica☆さんへ
コメントありがとうございます。

体験を通して学ぶことにも、限度がありますね。
過度な悲しみや苦しみは、できるなら避けたいところです。

そのためには、やっぱり教育の力が大きいと考えています。
わが子の生命に関することについては、真剣に教えていきたいと考えています。

by ファーザー (2008-07-30 13:32) 

ファーザー

>miyu さんへ
コメントありがとうごまいます。

今日の乱れた情報や様々な危険が取り巻く状況においては、家庭が防波堤にならないととんでもないことになりますね。

家庭(親)は、真剣にその役割を果たさなければならないと考えています。

by ファーザー (2008-07-30 13:35) 

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