親子でかくれんぼ 174号

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2006.4.1親子でかくれんぼ 174号

　毎週土曜日は、アキコがあーちゃん（実母）と一緒に寝る日である。いつの間にか、自然とそうなったのだが、先週の土曜日は、アキコばかりでなくクニコもあーちゃんと一緒に寝た。
　そして、翌朝。「そろそろ朝食だな。」と思って下に降りていくと、

アキコ「お父さん、かくれんぼしよ。」
私「う～ん、かくれんぼか。」（まっ休みの日だし、どうせすぐに朝食だから、少しだけ相手をするか。）「いいよ。」

アキコ「じゃ、お父さんが鬼。待っててね。」（あーちゃんの部屋ーまだふとんは敷いたままで、あーちゃんとクニコもいるーへ駆けていく。）
アキコ「クニコ、かくれんぼだよ。お父さんが来るから、すぐ隠れよう。」
アキコ・クニコ（ワー、キャーとか、言いながら隠れている。）

アキコ・クニコ「お父さん、（探しに来ても）いいよ。」

　「こんな狭い部屋なんだから、すぐ見つかるじゃん。」と思いつつ、ガラッとあーちゃんの部屋（和室）の戸を開けつつ、

私「始めてもいいかな～。」
アキコ・クニコ（沈黙している。）
私「だから、始めてもいいかなって。（アキコ・クニコ沈黙）（黙っていたんじゃ）始めていいかどうかわからないじゃん。」
アキコ・クニコ「いいよ。」

　その声を頼りにして、
私「アキコ見つけ。　クニコ見つけ。」（二人とも布団の中にもぐっていた。）

実母「ばかだね、お父さんの作戦なんだよ。返事したら、だめなんだよ。」

アキコ「じゃ、もう一回。お父さん、あっち行ってて。」（ささっと、再び隠れる。）
アキコ・クニコ「いいよ。」

　再びさっと戸を開けて、
私「始めてもいいかな。」
アキコ・クニコ（沈黙している。）
私「だから、始めてもいいかな。」
実母「（お父さんのその手に）かかっちゃだめだよ。」
アキコ・クニコ（沈黙している。）

　（少しは賢くなったみたいだな。よーし、それなら。）と私。
私「あれ、かくれんぼしないのかな。じゃー朝食を食べに行こう。」
アキコ「いいよ。」

　その声を頼りにして、
私「アキコ、見つけ。」
実母「ばかだね～。それはお父さんの作戦なんだって。」
アキコ「だって～。」　

私「クニコは、どこかな。」（ふとんが少し盛り上がっているところを発見！）
クニコ（クスクス笑い出す。）
私「クニコ、見つけ。」

実母「お父さんは、ずるいんだよ。あの作戦に引っかかっちゃだめなんだよ。」（二人の孫娘に必死に教えるあーちゃん。）
アキコ・クニコ（深くうなずく）

アキコ「もう一回やろ。　お父さん、あっち行ってて。」（また、さっと隠れる。）

アキコ・クニコ「いいよ。」

　三たび、さっと戸を開けて、
私「始めてもいいかな。」
アキコ・クニコ（沈黙している。）
私「だから、始めてもいいかな。」
アキコ・クニコ（沈黙している。その手にはのらないよ。）

　（今度はどうやってしゃべらせようかな。）と私。
私「あれ、かくれんぼしないのかな。じゃー朝食を食べに行こうかな。」
アキコ・クニコ（沈黙している。その手にはのらないよ。）

私「アキコ～、クニコ～。あれ返事がない。　ホントにいなくなったんだ！？　もうお父さんを置いて台所へ行ったんだ、きっと。　もう一度だけ、呼んでみよう。　アキコ～。クニコ～。」

実母「（自分のとなりの少しふくらんだところを抱きながら）ここにちゃんといるんだて。」

私「アキコ見つけ、クニコ見つけ。」
アキコ「あーちゃん。だめじゃん。」

　「この調子だと、アキコ・クニコは、きっと返事をしてしまう。つまり、お父さんの作戦にはまってしまう。」と恐れた実母が、思わず代わりに返事をしてしまったのでした。

　あまりにおかしかったので、記事としてアップし記録として残してみました。

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コメント 4

ファーザーさんってば！！！（笑）
うちの子供たちもやってます。狭いし限度があるのですが、
洗濯機の中（使う都度コンセントは抜いてます。簡単にＯＮになるので）
など色々考えて隠れてますよ。
今度その作戦使おうと思います。私は逆の教え方で、
｢声がすると居場所がわかるから、２０数えたら探すよ」
と結果を教えていました。経験させないといけませんね。
でもお子様は楽しかったでしょうね！
by blue (2006-04-01 06:38) 

ステキな家族団らんの話ですね～！！
かわいくって、想像するとこちらも
笑みがでてしまいますね(*^_^*)
またおばあちゃんの対応もかわいすぎて
ほほえましいです。
by ともれいっち (2006-04-01 15:26) 

＞blueさんへ
かくれんぼ、この時期の子供には人気がありますよね。狭いなら狭いなりに隠れる場所を本当にうまく見つけ出してきますね。感心します。

かくれんぼをしていて、１０階から下に落ちたとか、旅行バッグの中に入って出られなくなって死んでしまったとか、いろいろ危険なこともあるので、注意しています。
危険な事例を話して効かせると同時に、「見つかったって鬼になるだけ。鬼も面白いんだよ。無理して危ないことをしないでね。」と折りに触れて話しています。
by 泉河潤一 (2006-04-02 19:03) 

＞ともれいっちさんへ
本当に落語みたな展開が、自分でもおかしかったので、アップしてみました。
それに、関連記事「あったかい家族日記　ちょっとおもしろかった話」も好評だったので。

日常のたわいもないやりとりの中に、幸せってあるのかもしれません。
by 泉河潤一 (2006-04-02 19:48)