ホームスティの受け入れ計画を立てる 第976号ー2泊3日のホームステイ計画ー [E5 ユニークな伝統]
◆リード:「ロシア・A市の子供たち ホストファミリー募集!!~7月12日(金)夕方から14日(日)夕方まで~」というA市交際交流協会のチラシを見たアキコは、「ホストファミリー募集に応募したい。」と言ってきた。ここからわが家のホームスティの物語が始まった。応募から終了までの顛末記その2。
2013.7.3(水) ホームスティの受け入れ計画を立てる 第976号
ー2泊3日のホームステイ計画ー
近況:
ホームステイを受け入れることにしたわが家では、7月3日(水)夜7時から、市役所の一室で、妻が代表してホストファミリー向けの説明会に参加してきた。
ホームステイのホストファミリーは希望が多いわけではなく、不足するホストファミリーを補うために、市の方からお願いしたホストファミリーもあったそうだ。
説明会から帰ってきた妻は、ロシアA市子供代表団の滞在日程、ホストファミリー名簿、ホームスティマニュアル(財団法人N県交際交流協会)のコピー、役に立つロシア語会話文例プリント1枚、そして昨年度ホームステイを受け入れたある家庭が作成した「ホームステイ受け入れ計画 例」のプリント1枚をもらってきた。
妻によれば、<日本人はホームステイというと、お客様扱いしてお金をかけた接待をしがちだが、そうではなくて特別待遇などしなくていいのですよ。>と言われたそうだ。
妻「もう1週間ちょっとで、ホームスティだから、お父さんもいっしょに考えて!」
【ホームステイの受け入れ計画を立てる】
かくて、6日(土)夜、臨時家族会議で受け入れ計画を話し合った。
■12日(金)夕食・13日(土)の朝食・昼食・夕食・14日(日)の朝食・昼食をどうすうか!?
私「12日(土)の昼食は、日本そばとか、うどんとか、日本的な料理がいいんじゃないか。」
妻「スパゲティとか、そういうものも用意して、本人に選ばせた方がいいと思うわ。」
実母「お寿司なんかいいのじゃないかい。あーちゃんがおごるよ。」
妻「お寿司は食べないかもしれないんです……。お寿司もスーパーで買って用意して、本人に選ばせればいいと思います。」
結局、わが家の接待料理の基本は、次の通りとなった。
→ 食事は、ご飯と味噌汁などの日本的な料理ばかりでなく、パンなどロシアの人も好むものも合わせて用意して、大皿に盛り、好きなものを選んでもらうことを基本にする。
→ 12日(土)の夕食は、いっしょにスーパーに買い物に行き、本人の食べたいものをいっしょに選んで買ってくる。そして、いっしょに調理する。
この方針は正解で、わが家にホームスティしたロシアのベロニカ(15歳でアキコと同じ学年)さんは、昼食の麺類はスパゲティを選んだし、ご飯よりパンを選んだ。
12日(土)の夕食は、のりまきまっきーを使ったのり巻き作りに挑戦した。ベロニカさんは、自分で作ったのり巻きは食べた。
ちなみに14日(日)は、遠出することにしたので、お昼は外食することにした。
■12日(金)夕食後、以降
私「夕食後は、どうする?」
妻「疲れているから、遅くまで引っ張らない方がいいと思うわ。」
私「トランプとか、何かみんなで少しゲームをするか。打ち解けられるようにさ。」
妻「そうね。ババ抜きぐらいは、教えてあげればわかるわよね。」
→ 夕食時に自己紹介をした後、みんなでトランプなど簡単なゲームをする。
実際は、ドラホッケーをやったり、Wii Sports Resort をやったりした。Wii Sports Resort は大ヒットで、はじめの「にがおえチャンネル」からベロニカさんは熱中した。
その後、チャンバラの居合い切り、ピンポン、自転車も大いに盛り上がった。アキコやクニコと相手を変えながら遊んだのだが、初めてやったとは思えないほど、ベロニカさんが強かったのだ。ベロニカさんは、みんなの拍手を何回も浴びながら、大喜びだった。
■13日(土)の過ごし方
私「あーちゃんが書家なんだし、書は日本の伝統文化だから、書道教室がいいよ。」
妻・アキコ・クニコ「それがいいと思う。」
私「あと、七夕の時期だし、七夕は日本の伝統行事だし、折り紙でいっしょに七夕飾りを作ったり、短冊に願い事を書いたりすればいいよ。」
妻「七夕の時期は少し過ぎているけどいいかな。」
アキコ「いいと思う。」
妻「時間が余ったら早めにショッピングに行ったり、夕食をいっしょに作ったりすればいいものね。」
アキコ「花火も買ってきて、夜は花火をすればいいと思う。」
→ この日は、遠出はせず、わが家で過ごし、日本の伝統文化ー書道、折り紙、七夕、日本料理(巻き寿司)作りーに触れてもらうことを基本とした。その中で交流を深める。
実際、疲れていたのかベロニカさんの起床はゆっくりで、朝食は9時少し前からであった。
午前中に、書道教室を1時間半ほど。
その後、百均などへショッピング。ベロニカさんは「しまむら」で着物を買い大喜びだった。
昼食は、スパゲッティ。
午後は、折り紙で七夕飾り作りと短冊に願い事を書くこと、そしてショッピングの後、のりまきまっきーを使ったのり巻き作りに挑戦した。
夕食後は、着物を着た。その後、花火をした。天気がよければ、近くの川辺まで行ってやる予定であったが、雨がちだったので、家の駐車場で花火をやった。
着物は、ベロニカさんがしまむらで選んで買ったもの。
■14日(日)の過ごし方
私「うーん、Y神社にでも連れて行くか。」
妻「雨が降ったらどうしよう。 その場合、北方文化博物館なんてどうかしら。」
私「うーん、北方文化博物館か……。それもいいけど、既にT荘を10日に体験しているはずだから、似てないか。 あっそうだ、もし雨で10日のサントピアワールドに行けなかったら、この日に連れて行ってあげてもいいね。」……。
→ 市の交流協会には「Y神社」と書くが、天候や本人の希望で行き先を決める。
実際は、既に「サントピアワールド」には予定通り既に行けていたし、当日は雨模様であった。ベロニカさんの母親は、画家であることを知り(道理でベロニカさんの絵はうまかった)、それではということで、県立近代美術館で開催されていた「ルーベンス」展を提案してみた。「Y神社」と二者択一で選んでもらったのだが、ベロニカさんはルーベンス展を選んだ。ルーベンス展を見、いっしょにランチを食べ(ベロニカさんはマクドナルドハンバーガーを選んだ)、その後、帰宅した。
ベロニカさんは「絵に興味あり」ということを踏まえた、臨機応変の対応で、結局満足してもらえた。
かくて、大まかに計画が立った。
2泊3日程度のホームステイならば、なんとかなりそうである(実際なんとかなった。)。
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◆留意点・その他
・ホームスティマニュアル(財団法人N県交際交流協会)によれば、
「(1)受け入れはこんな気持ちで
ホームステイで外国人を迎えるときは「お客様」扱いするのではなく、家族の一員という気持ちで暖かく迎えてください。とかく日本人はお客様を迎えると盛大な歓迎をしがちですが、そうしたことは全く必要ありません。
また、語学の勉強のためといった見返りを求めるのではなく、迎える側と迎えられる側双方がホームステイを楽しむような心構えが大切です。」
とあった。結果として、家族の一員という気持ちであたたかく迎え、その気持ちはベロニカさんに十分伝わったようだ。やはり、「家族の一員という気持ちであたたかく迎えること」これが一番大切だと思う。
・「2泊3日程度のホームステイならば、なんとかなりそうである」と書いた。実際は「どうということはない」と書きたいところだったが、料理をする妻にとってはそうでもないと思い、こう書いた。
・他のホストファミリーの話を聞くと、ホームスティした子がわがままで困ったという話も聞いた。なんとかなったのは、ベロニカさんがとてもいい子だったからによるところが大きかったのかもしれないと、今にして思う。
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