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自伝的家庭学習必要論~その1~ [C2 学習]

2006.8.17 自伝的家庭学習必要論~その1~
 小学校3年生までは、学校の成績は、クラスの、中の下ぐらいであった。余りできがよくなかったのである。

 あれは確か小学校3年生の、個人懇談か家庭訪問の後だったと思う。
 母は、授業中よくおしゃべりしていること、忘れ物が多いこと、勉強とりわけ算数がよくできないことを、担任の先生から指摘されたようだった。

 確かに算数はよくわからなかった。算数のテストで確か0点を取り(注:取りたくてとったわけではない。)、とても家に持ち帰れないと、こっそり教室のゴミ箱に捨てたことがあった。母が何回説明しても、繰り上がり・繰り下がりがよくわからず、泣いたこともあった。

 そうした中での、担任の先生の「算数が特にダメですね。」との指摘。

 母は、自分が教えてもよくわからない息子(私)をN勉強屋(当時学習塾とは呼ばずに、この地方では勉強屋と呼んでいた。)に通わせることにした。

 母に手を引かれて、当時小学校3年生の私は、N勉強屋にあいさつに行った。

母「この子は、特に算数がわからないんです。遊んでばかりで成績もよくないので、よろしくお願いします。」
塾の先生「わかりました。だいじょうぶですよ。」

 おそらくはこのような会話をして、母は、私を塾に預けたのだった。

 今でも、塾の先生に頭を下げ、風呂敷包みを開け菓子箱などを渡している母の姿を思い浮かべることができる。

 さて、このようにして勉強屋(以下塾)通いが始まった。

 私はといえば、しょうがないので週2~3回だったと思うが、塾に通っていた。長机に座って1、2時間ぐらい算数と国語の勉強をしていたのだが、学校から帰ってきて勉強する習慣のない私にとって、つらくていやでしょうがなかった。

 幸いなことにと言うべきか、不幸にしてと言うべきか、その塾は、川のすぐそばにあった。

 魚取りの大好きな私は、橋の上から川を見る。たくさんの魚がすいすいと泳いでいる姿が見える。周りをみると、
「わ~い!」
という歓声とともに、たくさんの子供たちが川の中に入って遊んでいる姿が目に映る。

私(楽しそうだな! まだ、塾が始まるまで少し時間がある。少しだけなら……)

 気がつくと私は、川の中に入っていたのだった。

私「気持ちいい!」

 川の中に入って魚を追いかけ回し、時間はあっという間に過ぎていった。

私(あっ、塾の時間だ。)

 途中で気付くのだが、体が言うことをきかない。

 こうして、はじめの数週間こそ塾に通った私だったが、あとは塾をほっぽり出し、ひたすら川遊びに明け暮れていたのだった。

 2、3ヶ月たち、少しは塾通いの効果が出ているだろうかと、真実を知らないかわいそうな母は、塾の先生に電話をかけた。(通っていないので当然だが、あんまり効果が出ていないようで、心配し始めたわけである。)

母「息子の様子はどうでしょうね。」
塾の先生「おたくの息子さん、もうずっと来ていませんよ。」

 塾に行っていないことが、こうしてばれてしまったのである。

母(この子はダメだわ。)

 数日後、母は私の手を引いて、また菓子箱をもって塾の先生に謝りに行ったのだった。

 こんなわけで、家でもほとんど勉強しなかった私は、成績は中の下(もっと下かな?)、得意なのは図工ぐらいだった。

 そんな私に転機が訪れたのは、4年生になって若い女のK先生が担任になってからだった。

 ~続く~


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monami-k

え~っ!そうなんですか?
今のファーザーさまのイメージとはとてもギャップのある少年時代。
わんぱくだったんですね!意外です。
続きがとっても気になります。。。。
by monami-k (2006-08-17 22:05) 

泉河潤一

>monamiさんへ
コメントありがとうございます。

確かにギャップがあるかもしれません。ちょうど、「すさまじい偏食をなおす」の家庭学習版ともいえるかもしれません。(そこまでではないと思いますが)

続きを読んでいただくとわかるのですが、子供は変わるのですね。よくなるんです。
by 泉河潤一 (2006-08-23 14:56) 

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