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勉強を優先する子を遊びに誘うには?! 第1014号 [D1 父と子塾]

◆リード:「遊びを優先する子を勉強に誘うにはどうしたらよいか」に悩む親が多い中、わが家のアキコの場合は逆で「勉強を優先する子を遊び(山歩き)に誘うにはどうしたらよいか」である。テスト勉強を優先するわが子を遊びに引っ張り出すにはどうしたらよいか!?
 
平成26年4月29日(火)

勉強を優先する子を遊びに誘うには?! 第1014号

ー高1の娘を山歩きに誘うー

近況:
 20分休みや昼休みに、勤務校で子どもと鬼ごっこをしている。子どもが誘ってくるのである。

「ファーザー先生、鬼ごっこしよう!」

「いいよ!」

鬼ごっこは、手つなぎ鬼、ふえ鬼、色鬼…といろいろあるのだが、実に楽しい。心地よい汗をかける。
ボクは教師だから、足の遅い子にねらわれると最後には捕まるように逃げている。
普通の子どもが足の遅い子に追いかけられると振り切って逃げ通したり、自分が捕まると足の遅い子をターゲットにしたりするのとは大違いである。
だから、太めのある女の子は喜んで誘いに来る。私が入ると安心するのである。いざとなったら、ファーザー先生を捕まえればいいというわけである。

もっとも足の速い子もや普通の子も誘いに来る。捕まるぎりぎりまで適当に追いかけてくるからおもしろいし、いつまでも鬼になっていないである程度のところで相手を捕まえ鬼をバトンタッチしてくれるからである。トラブルにも対応してくれるし、安心して遊べるからである。
 いずれにしても、嫌われないでこんなふうに子どもと遊べるのは本当に楽しい。

 

【山歩きを断るアキコ】

アキコ「お父さん、新しくできたイタリア料理店Aに行かない?」

私「あっあそこか。お父さんも、気になっていたお店だ。でも、B店もいいな。」

アキコ「お父さんに行きたい方でいいよ。」

私「A店にしよう。 でも、どうせA店に行くならK山の紅葉谷コースを散策してから行かないか?」

アキコ「アキコ、明後日数学のテストなの。それだったら時間がかかるから行かない。」

私(まったくもう、たった15分ぐらいいいじゃないか。家族のふれあいも大事だ。1年生のうちから、そんなゆとりのない構えで生活しているようじゃ、先が思いやられる。それに狭い学校の勉強だけじゃ、人生ダメなんだ。)

 あまりに学校の勉強を優先するアキコの狭さ、ゆとりのなさに、<そんなゆとりのない生活態度ではダメだし、学校の勉強だけが勉強じゃない云々>と説教しようかといったんは思った。
 だが、説教されていやいやいっしょに山歩きをしてもちっとも楽しくないだろうし、会食をしても楽しくないだろう。それでは、高い外食代を出す価値が激減する。それどころか、そう説教されても行かない可能性も十分あった。つまり、行くことになっても行かないことになっても、つまらない結果になるのである。
 
 アキコを気持ちよく、山歩きと外食に引っ張り出すにはどうしたらよいか!?


【「山歩き」の意味をマイナスからプラスに変えればよい】

 「試験勉強の妨げになるから、時間のかかる山歩きまではしたくない」というアキコを、どう説得したものか。○○の勉強をしたくない子に○○の勉強をしたいと動機付けることが、授業の導入での「教師の最大の腕の見せどころ」なのだが、ちょうどそんな感じである。

 私は、次のように話した。

私「アキコ、1日10時間も集中なんか続かないぞ。脳はそんなふうにできているんだよ。それよりも、山歩きをすれば、空気もおいしいし、脳にも新鮮な酸素が行き渡って、頭も冴えるようになるぞ。適当に体を動かすことでストレス解消にもなるし、また集中力が回復してかえって学習の能率があがるぞ。それに、山歩きをしたってプラス15分だ。お腹も空いて、イタリア料理もおいしく食べられるぞ。」

アキコ「やっぱり行くことにする!」

 かくてアキコを山歩きに引っ張り出すことに成功した。


【説得に成功した理由】

 「山歩き」をマイナスの障害としてとらえていた状態から、アキコの願い「テスト前の貴重な時間を効率的に学習したい」の達成にプラスのものとしてとらえられるように、認識を変えてあげたからである。

 説得の要諦は、簡単に言えば、「子どもの願いに親の願いをリンクさせればよい」のである。


【もう一つの疑問?】

 でも、それでは親のもう一つの願い、「勉強勉強ではなく、生活にゆとりをもってほしい。学校の勉強だけでなく、広く生き方を学んでほしい」はどうなるか。一体どう教えるのか。
 大丈夫。体験を通して実地で教えていけばよい。まさに今回がそうだ。

○「山歩きをしてみたら、すっきりとした。心地よかった。」→やっぱりゆとりって大切だな。おかげでその後の学習も思いのほか進んだな。

○「お父さんとお話ししながら、いろいろなこと(学校以外の大切な勉強)を聞いたけど、こういう話もおもしろいし、ためになるな。」

 こうなれば、よいのである。それには、まずは外へひっぱり出すことが必要だ。それには、親の方で、子どもの願いや価値観を知り、それに合わせ(リンク)つつうまくリードすることだ。

 実際、どうであったかは次号で。

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