睡眠時間をどうするか?! その2 第889号ー6時間睡眠のアキコ(中2)ー [H1 健康]
◆リード:アキコ(中2)は、毎朝4時起きで学習している。週2回の少林寺拳法を習っている日は、就寝はどうしても10時過ぎ。それ以外でも、なんだかんだで9時に寝ることは難しい。つまり、アキコは1日6時間睡眠が常態化しているのだ。
2012.5.12 睡眠時間をどうするか?! その2 第889号
ー6時間睡眠のアキコ(中2)ー
近況:母の日の5月13日(日)の夕食は、妻の母と兄(近所に住んでいる)と一緒に家族7人(私と妻、私の母、アキコ、クニコ)で、お気に入りのレストランで会食をした。私だけ、研修会参加の関係で少し遅れて途中から参加した。
それぞれが好きな料理を注文したので、アキコ、クニコは大喜びである。アキコ、クニコのうれしそうな姿を見て、喜んでいるのが私と妻であり、両祖母、義兄である。私からすれば、両祖母は実母・義母であり、母である。とてもよい「母の日のプレゼント」となった。
その場では、アキコ、クニコから「母の日のプレゼント」がなされた。アキコは、1週間以上前から準備をしていたし、クニコは私に促されてここ2,3日で準備した。
次のものである。(※ あとで写真をアップ)
【親の願いとアキコの願い】
さて、前回の続きである。前号の終わりの次のように書いた。
親としては、健康な体が第一。勉強も大切だけれど、アキコの4時起きの勉強は、睡眠時間が6時間で、度が過ぎている。しかも、土日も休養なしで野球部の活動に励んでいる。
「学年で1番になることになんて、こだわらなくていいから。健康第一で、せめて1日7時間は、睡眠時間をとってほしい。」
これが偽らざる父母の願いであった。
しかし、よくも悪くもこうと決めたら続けるという強い意志をもつアキコである。一体どう説得したものか!?(第888号より引用)
この時点では、神山潤氏の『子どもの睡眠』という本をもう一度読み合わせるなどしたうえで、「親の願いを伝えて、強く説得しようかな」と考えていた。
そんなふうに考えていたある日、アキコが次のように聞いてきた。
アキコ「お父さん、身長を伸ばすにはどうしたらいいの?」
私「身長を伸ばす? ああ、調べておくよ。」
私は何気なくこのように答えていたのだが、「アキコは、身長をもっと伸ばしたいんだ。」と思った。
私にとっては、アキコの身長うんぬんよりも睡眠時間の確保の方がよほど大事で、どうしたらアキコが納得して睡眠時間を確保するようになるか思案していた。
そして、「睡眠中に成長ホルモンが分泌されるのだから、身長を伸ばすにも、睡眠が大事なんじゃないかな。」と気づいた。
手っ取り早くインターネットで、「身長を伸ばす方法」を調べていてびっくり。大前提として、①栄養のバランスの取れた食事 ②十分な睡眠 ③適度な運動 とあったのだ。「寝る子は育つ」ということわざがあるが、寝ている間に成長ホルモンが分泌されて、身長が伸びるわけで、身長を伸ばすには睡眠時間の確保が極めて重要なことだとわかった。
つまり、アキコの願いと親の願いが一致した。アキコの願いを達成するには、睡眠時間の確保(という親の願い)が大前提つまり不可欠なのだ。
【「睡眠時間の確保」ための授業の構想】
かくて、アキコの願いを達成するためには、「睡眠が大切だよ」と説得することにした。
そのために、どのような資料を提示して、どのように話をもっていけば、アキコが納得するか。「これは、授業そのものだな。」と、私は思いつつ構想した。
授業のねらいは、
「睡眠と身長の関係についての資料を読むことを通して、身長を伸ばすには睡眠が大切だということがわかり、自分の睡眠時間を見直し、7時間睡眠が確保できるように週間スケジュール(生活)を再構成する。」
である。
実際の授業展開は次号で。(続く)
◆キーワード:1 睡眠時間 2 健康 3 子どもの願い
◆留意点・その他:
・親がさせたいことを、子どもがしたいことにする。学校現場で言えば、教師が教えたいことを、子どもが学びたいことに転化することである。
そのための大原則は、子どもの興味に依拠するということだ。この場合について言えば、子どもが成し遂げたいと思っている目的(身長を高くしたい)の手段(それには睡眠時間の確保が大切だ)に位置付いていることが興味あることになるのである。
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