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賢い妻 第878号ーホワイトデーでの一コマー [K1 夫婦関係]

◆リード:仕事に忙しい私は、ホワイトデーを忘れてしまっていた。妻は、私が忘れていると読み、賢く対応していた。

2012.3.14 賢い妻 第878号

ーホワイトデーでの一コマー

近況:17日(土)出勤して、指導要録を終わらせた。通知表は、16日(金)に終わらせた。通知表を渡すのは、22日(木)終業式である。通知表も、指導要録も、こんなに早く終わらせたのは、初めてだ。
 なぜ早く終わったのか!?最大の理由は、現在の勤務校の通知表点検の締め切りが16日(金)だったからだ。
 実は、指導要録の点検は、19日(月)午後2時であり、こちらも締め切りは実質この土・日となる。指導要録は持ち出し禁止なので、17日(土)の休日出勤となった。
 自宅で原稿を完成させ、学校で指導要録に転記した。下書きと合わせて、クリアーな頭で約5時間の仕事であった。
 やれば、こんなに早く終わるのだと、我ながら感心した。
 と同時に、吉越浩一郎氏『残業ゼロの仕事力』の次の一節を思い出した。


 デッドラインでどんどん追い込んで、仕事のスピードを速くし、仕事密度を濃くしていけば、やがては残業などしなくても、今以上の仕事量をこなせるようになるはず……
 (同書27ページ)


 今回は、残業してしまったが、締め切りというデットラインで追い込まれると、確かに仕事のスピードは速くなり、仕事の密度も濃くなっていくことを実感した。

 ところで、この吉越浩一郎氏『残業ゼロの仕事力』の本、管理職には是非とも読んでもらいたいものだ。だらだらと見栄で残業(当然その間、光熱費もかかる)しているよりも、スマートに仕事を終えしかも仕事の完成度も高い方が、お互いによいではないか。

【ホワイトデーを忘れる!】

 学習のまとめ、卒業式練習、文集づくり、会計処理、成績つけ、学校評価会議……と大忙しの学期末、年度末である。
 そんな中、「~今日はホワイトデー~。」のフレーズが聞こえてきた。「あっ、そうだった。アキコやクニコに、チョコをもらったお礼に、クッキーを買ってあげなきゃ。」と一瞬思った。
 ところが、その一瞬後には仕事、仕事……。
 気が付くと、時計の針は午後7時を回っていた。(今日の起床は午前3時30分)
 「よし。仕事は、一旦切り上げよう!」
 そう思って、車のエンジンキーをかけた。
 5分ほど走ったところ、信号待ちで妻に電話をかけた。

私「今、帰ったところなので、8時頃に着くと思う。」

 ホワイトデーのことなど、すっかり忘れていた私であった。

 
【帰宅後の出迎え】

 家に着いたのは、午後8時頃。夕食は7時頃なので、みんな食べ終わっている。

「キンコンカンコン、キンコンカンコン。」

 玄関のチャイムを押すと、アキコ、クニコ、そして妻が出迎えに来た。
 いつものことだが、わが家では。私が帰宅すると、家族全員が玄関で出迎える。(この伝統がずっと続いている。)

アキコ・クニコ「お帰りなさい。」

 こう言って、アキコとクニコは、それぞれ私のバッグや手提げ袋を運んでいく。

妻「お帰りなさい。」

 アキコ、クニコが私のバッグ類を二階へ運んでいくのを確認してから、

妻「今日はホワイトデーでしょ。お父さんの机の上に、クッキーを買って置いておいたの。アキコ、クニコは楽しみにしているの。お父さんから渡してね。」

 こうささやくように、私に言った。


【クッキーを渡す】

私「よかった! ホワイトデーだというのをすっかり忘れていた。」

 書斎に入り、机の上を見ると、確かにクッキーの箱が置いてあった。それを持って、リビングに行き、こう言った。

私「ほら、クッキーだよ。バレンタインチョコおいしかったからね。(お返しだよ。)」

アキコ・クニコ「わーい!」

 クッキーの箱を見ると、二人は歓声をあげた。そして、二人でそれぞれ好きなクッキーを選んだ。アキコは、抹茶クッキー、クニコはプレーンクッキー。

 本当にうれしそうなアキコ、クニコを見て、つくづく妻の気配りをありがたいと思った。
「最高の妻だな。」と。思っているだけでは、伝わらないので、ささやくようにそう伝えた。


【妻の得たもの】

 妻は、仕事で忙しくホワイトデーなど忘れているに違いないと読んで、自分で代わりに買ってきた。その主な動機は、アキコ・クニコが楽しみにしているから、がっかりさせたくないからだったようだ。もしかしたら、私への気配りは、二の次三の次だったかもしれない。だが、うれしいし、助かった。

 妻は、アキコ、クニコのうれしそうな顔を見、私から感謝の言葉をもらった。一石二鳥とは、このことだろう。
 今度同じような場面があったら、私も妻にお返ししようと思う。

妻「あなた、忙しいからって、ホワイトデーを忘れちゃダメでしょ。カーブドッチへ行く時間があったんだから、いくらでも用意できていたでしょ。」

 これは正論で、私は反論できないが、最上の対応ではない。
 賢い妻でよかった!

◆キーワード:1 父親を立てる  2 夫婦関係  3 ホワイトデー

◆留意点・その他:

・この直後に、妻とちょっとした口論があった。毎日顔を合わすのだから、まあ、いろいろな場面があるのが、夫婦の間である。


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