自由研究はわが子とかかわり教える最上の機会! 第845号 [D6 親が教える・その他]
◆リード:この夏休みに、クニコ(小3)との初めての自由研究『俳句の季語調べと俳句作り』に取り組んだ。前号は、調べた季語カードを ①天候 ②植物 ③動物 ④食べ物 ⑤行事・記念日・遊び ⑥季節の物 ⑦その他 に分類した。今号は、身近な季語を集めて、クニコと二人で分類した。そして、身近な季語集めでは、近くの山や公園を散策し、思い出に残るクニコと二人でのデートとなった。
2011.8.18 『身近な季語集め』自由研究その5 第845号
ー自由研究はわが子とかかわり教える最上の機会!ー
*近況:今日11日(日)午前7時半過ぎ、私は、野球部の練習試合のために出発するアキコ(中1)、妻とクニコ(小3)を見送った。
私「アキコ、チームに貢献できるといいな。」(「ヒットを打てよ」という声がけよりも、この方がアキコには響くようだ。)
私「タカちゃん(妻)、安全運転頼むよ。」
手を振りながら、さっき見送ったところだ。昨日の練習試合は、朝6時30分学校に集合。それに間に合うように6時過ぎに自宅を出発。A中学校では、2つの学校とそれぞれ練習試合を行い、後片付け、ミーティングと、解散はA中学校で午後1時半近くであった。 今日は、学校から1時間余りあるB中学校での練習試合。朝8時学校に集合の代わりに、現地解散予定時刻は午後3時半。丸1日である。
さすがに、2日間とも応援には行けない。私は、今日、仕事をしたりリフレッシュしたりブログを書いたりの1日である。
アキコたちが帰宅したら、様子を聞くつもりである。
さて、前号8月17日の続き。今号8月18日は、いよいよ身近な季語集めである。
【家の周囲の季語探し】
私「クニコ、まず家の回りの季語を探しに行こう。」
クニコ「うん。」
朝食後、すぐに家の回りをクニコといっしょに歩いてみた。
わが家の敷地内には、朝顔、木槿(むくげ)、ブルーベリー、カマキリまでいた。
私「この花、何て言うか知ってるか?」
クニコ「わかんない。」
私「ムクゲっていうんだよ。」
私「ブルーベリー食べ頃だな。」(クニコと分け合って食べた。)
クニコ「あっ、カマキリがいる!」
私「本当だ。まだ、夏(休み。立秋を過ぎているから秋だけど)だから、小さいな。秋(も深まる頃)になると、大きくなるよ。」
こう言いながら写真を撮った。
家の近所もいっしょに歩いてみた。ケイトウやバラ、たわわに実ったキューイフルーツ、ヒマワリ、ミニトマト、サルスベリ、ホウセンカなどを見つけた。
私「この花、どうして<ケイトウ>って言うか知ってるか。1番「毛糸」に似ているから、2番「鶏の頭の赤いところトサカに似ているから、3番うーんと…。」
クニコ「2番!」
私「あれ、知ってた?」
クニコ「知らなかったけど、何となく。」
私「あのね、鶏の卵のことを鶏卵(ケイラン)というんだよ。ケイというのは、鶏の意味なんだよ。ケイトウは、鶏の頭(トウ。アタマ)という意味なんだ。色と形が鶏の頭の赤いトサカに似ているだろう。」
クニコ「うん。」
時折こんな会話を挟みながら、いっしょに近所を歩いた。たわわに実ったキューイフルーツに驚いたりしながら……。
私「あのピンクの花は、何て言うか知ってるか?」
クニコ「知らない。」
私「サルスベリって言うんだよ。ほら、木の幹を見てごらん。つるつるしているだろ。木登りが得意な猿ですら滑ってしまうということで、サルスベリって言うんだよ。」
クニコ「ふーん。」
一段落したところで、家に戻って小休憩。
クニコ「見つけた季語はどうすればいいの。」
私「クニコが見つけた季語は、<赤い字>でカードに書いたらいいよ。」
小休憩の後、クニコは、昨日の続きの分類をしたり、今見つけた季語をカードに書いたりしていた。
【近くの山や公園での季語探し】
11時少し前、今度は近くの山や公園にクニコと行って、いっしょに季語探しをすることにした。
山へ行く途中、コスモス(コスモスは秋桜と書くことを教えた。)やアジサイ、キキョウ、ピーマン、キュウリ、ゴーヤを見つけた。
山の中では、モズのから(蝉が出たあと)、まつぼっくり、くりのいが、笹…などがあった。カラスアゲハ蝶を見つけだのだが、写真を撮れなかった。意外と季語になるようなものが見つからない。汗を拭き拭き行ったのだが、ちょっぴり残念である。
公園の池の端で休憩を取った。私は、かき氷を注文し、クニコはこんにゃくを注文した。
私「お父さんは、暑いからかき氷にする。クニコは何がいい。」
クニコ「こんにゃく。」
私「暑いのに、こんにゃくでいいのか。」
クニコ「うん。 <かき氷>って夏の季語だね。」
私「そうだね。 <噴水>があるけど、噴水にも季語があるのかな。まあ、1年中あるわけだから、ないだろうな。」
クニコ「お父さん、亀がいる。」
私「ああ、そうだね。 」
こんな会話をしているうちに、かき氷とこんにゃくが来た。
私「いやーかき氷はおいしいな! クニコもこんにゃくうまいか。」
クニコ「うん。」
30度を超える暑~い中の山や公園での「季語探し」という名の、1時間余りの散策「デート」。普通ならクーラーの効いた部屋の中で過ごすところである。わが子のためでなければ、決して行くことはなかっただろう。かき氷のおいしさと合わせて、貴重な思い出となった。
今号のサブタイトル
「自由研究はわが子とかかわり教える最上の機会!」
本当にその通りだと、私は思っている。アキコ(中1)が小学校3年生の時も、同じように自由研究「いろいろな色の名前とその由来」で、アキコと深いかかわりをもつことができたから。
今回は、クニコとも是非同じようにしてあげたいと決意し、かつ実行した。
おかげで今回の貴重な思い出と共に、親子の絆を深めることができた。
さらに、私は、
親が子に教えるという醍醐味を味わい、
わが子にちょっぴり尊敬・信頼される(お父さんのアドバイスのおかげで、素晴らしい自由研究が完成した。)
ことになるのである。
自由研究に限らず、わが子とふれあう機会、わが子に教える機会を大切にしたいものだ。それら一つ一つの機会を大切にしていくことが、親子の絆を深め、強い信頼関係を築いていくから。それ自体楽しいことだから。
塾や学校の先生任せっきりで、親自身が教えることが全くなければ、決してわが子の尊敬など得られないのだから。
※ 9月7日(水)には、クニコは学校でこの自由研究について発表したという。発表の後、
級友たち「すごい!ひとりでみんなやったの?!」
と聞かれたクニコは、
クニコ「うーん、お父さんからアドバイスだけもらった。」
と答えたそうである。
クニコはみんなに「すごい!」と言われたのがうれしかったようで、笑顔でうれしそうに教えてくれた。
【関連記事】あったかい家族日記 「家族の広場」
初めての自由研究『俳句の季語調べと俳句作り』完成 第843号
◆キーワード:1 夏休み自由研究 2 夏休み 3 俳句・季語
◆留意点・その他
・帰りながら、池に泳ぐコイや池の端で休んでいる猫を見た。この猫そして噴水が季語になるとは、思いもよらなかった。
・この日の午後、クーラーの効いた書斎で、クニコとインターネットを使って季語調べをした。すなわち、午前中にクニコが見つけた季語の季節調べを行ったのである。ミニトマト、キュウリ、ピーマン、ゴーヤ、ホウセンカ、バラ、サルスベリ、カマキリ、噴水、猫…などの季語としての季節を次々に調べたのである。つまり、午前と午後、丸1日クニコの自由研究のために費やしたのである。
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私が「季語ってうまくできているな。」と感心したのが、「猫」は季語にならないが、「猫の恋」「子猫」は春の季語になるということである。厳しい自然の中で生きる動物たちには、子育てに適した時期を選んで恋をするわけで、恋の季節は決まっているのだ。
驚いたことは、「風鈴は夏の季語」というのは分かるが、「噴水」も季語があって、夏の季語なのであった。あと、わが家の庭に咲いている木槿(むくげ)の花は、その雰囲気から明治以降にでも外国から来た花だろうと勝手に想像していたのだが、違っていた。松尾芭蕉の俳句「道のべの木槿は馬にくはれけり」があり、江戸時代の前期には日本に存在していたのである。
クニコと季語調べをしながら、私自身も驚き、知的発見の喜びを味わうことができた。これもまた、アキコの自由研究の時と同じであった。
あのお花って「ムクゲ」って言うのですね。
なるほど・・・知らなかったので勉強になりました。
サルスベリもそうなんだ~!!
お花は好きだけど、名前を全然知らないので・・・^^;
クニコちゃん・・・こんにゃくを選ぶの大人ですね~♥
by tanpopo (2011-09-11 19:07)
いいですね〜!!!
お散歩しながら、季語を探すというのは、
面白いなと思いました!!
自由研究(宿題)と言うと、ついつい、
机の上に向かったり、図書館で調べものしたり。。。
という所から入りがちですけど、すごく楽しそうです。
よく、まとめあげて。。。素晴らしいですね。
とても、素敵だと思いました!!!
by qooo (2011-09-12 14:00)
>tanpopoさんへ
ご訪問ありがとうございます。
花の名前については、私もそれほど詳しいわけではありません。サルスベリも、ムクゲも母から教えてもらったのです。サルスベリは、百日ほども長くさいているところから、百日紅とも呼ばれるのですが、それも母から教えてもらいました。
私も、わが子に花の名前の由来を教えてあげたいと思い、少し研究したことがあります。
cf.娘に花の名前のいわれを教える!http://kazoku.blog.so-net.ne.jp/2006-12-02-2
本をほんの数冊読むだけで違うと思いますよ。
by ファーザー (2011-09-14 06:21)
>qoooさんへ
コメントありがとうございます。
クニコといっしょに汗をかきながら季語探しをする。これこそ私が計画し、望んでいたことでした。本当によい思い出になりました。
あと、写真もたくさん撮って、季語に合わせて(アキコの時と同じように)写真も貼りたかったのですが、そこまでの時間的余裕はありませんでした。なにせ200以上も季語があったので。
ただ、たくさんの有名な俳句から季語をカードに抜き出すという作業もやっており、その意味では、本研究も「机の上に向かったり、図書館で調べものしたり。。。という所から入」っています。
自由研究では、先行研究に学ぶところと、自分で考えるところのバランスが大事だと考えます。
by ファーザー (2011-09-18 15:24)
>qoooさんへⅡ
クニコの自由研究完成しました!
詳しくは、初めての自由研究『俳句の季語調べと俳句作り』完成 第843号http://kazoku.blog.so-net.ne.jp/2011-09-10 をご覧ください。
by ファーザー (2011-09-18 21:51)