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 『学費以外はすべて自分でかせいだ母』 第783号ーアキコへのキャリア教育 その3- [K7 実父母]

◆リード:780号『祖母の人生から学ぶ』、781号『母の生き方に学ぶ』で紹介したように、私の実母(アキコの祖母)は、中学1年にして、将来編み物の先生になることに決めた。しかも、高校卒業後、東京の編み物専門学校に通うという進路まで決めていた。その母は、高校時代、学費以外は一銭も親からお金をもらっていなかった。その秘密は、アルバイトにあった!

2010.1.22 『学費以外はすべて自分でかせいだ母』 第783号

ーアキコへのキャリア教育 その3-

 781号『母の生き方に学ぶ』で紹介したように、私の実母(アキコの祖母)は、和裁の先生であった母親の影響を受け、中学1年にして将来編み物の先生になることに決めた。しかも、高校卒業後、東京の日本一の編み物の先生から習うという進路まで決めていた。
 だから、中学1年から編み物教室に通っていた。
 
 さて、その母の高校時代の生活は……?!


【高校の学費以外自分で稼いだ母】

母「お母さんが、自分で作った服を着ていると、友達が『お願いだから自分にも作って!』と頼んでくるんだよ。あんまり頼むから編んであげると、その親が封筒にお金を入れて持たせるんだよ。そして、『お母さんも作ってくれって。』と言うんだよ。それができると今度は、『お父さんも作ってくれって。』と言うんだよ。そんな感じで次から次へと編み物の依頼が来て、もう大変なアルバイトだよ。」

私・アキコ「ハハハハ。あーちゃん、すごいね。」

母「だから、高校時代は月謝だけは親から出してもらったけど、あとはあーちゃんが全部自分で自分のお小遣いを稼いだんだよ。」

私「すごいな~、それ!」
アキコ(感心しながら笑っている。)

母「高校生活は、(アルバイトのおかげで)豊かだったんだよ。高校時代の写真もたくさん買えたんだよ。」

 実母によれば、高校生以上は親からお金をもらっていないという
 でも、この編み物で服を作ってあげるというアルバイトのおかげで、高校生活はお金に不自由するどころか、豊かだったという。

母「(編み物ばかりでなく)洋裁も習ったんだよ。スカートも、セーターも、自分で布を買って作ったんだよ。セーラー服も自分で作ったんだよ。……」

 実母の世代は、兄弟姉妹が多い。母には、姉が二人いて、妹が一人、一番下に弟が一人いた。
 すぐ上の姉が、よく母をこき使ったという。だから、家で暇そうにしていないで、習いものをして忙しくしていたという。
 早く家を出たいと思っていたという。
 
 それにしても、高校時代に学費以外自分で稼いでいた母は、自分の母ながらすごいと思う。それも、編み物で稼いでいたのだから、「編み物の先生になりたい」という将来の夢と直結したアルバイトで、一石二鳥だったろう。


【東京の「日本編み物学園」へ】

 当時、自分の母親がとっていた『主婦の友』や『婦人クラブ』の付録の編み物の本についても、よく読んでいた母。だから、本当に中央で活躍している、一流の先生方のことも、本で見てよく知っていた。

 そして、計算して編み物の仕上がり具合を割り出すやり方を始めたという、日本一の編み物の先生について学ぶことに決めていた母。

 反対する親を「嫁入り道具は要らないから」と説得し(当時の東京行きは、今で言うアメリカに留学するようなもの)、母は高校を卒業してすぐに、東京の日本編み物学園へ入学した。
 
 母は、東京へ着ていく服も、自分で作ったという。

 母の言う、日本一の編み物の先生とは、サエキシュウコ(姉)、カワイシゲコ(妹)の両先生であった。

 忙しくて直接編み物のスキルを教えることはなかったが、その講話がすばらしかったそうだ。

 また、将来編み物教室を開いたときに、教師として気後れしないように、朝日新聞の論説委員とか、『婦人生活』の社長とか、いつも最高の先生を招いてのお話だったそうだ。

 だから、母は、編み物教室を開いて、実際に社長夫人だとかが教室に来ても、ちっとも気後れしなかったそうだ。

 この東京の「日本編み物学園」での学生生活は、詳しくは来週のティータイムでということで、この日22日(土)の母の話ーアキコへのキャリア教育 その3-は終わった。(続く)

【関連記事】あったかい家族日記  「家族の広場」

『母の生き方に学ぶ』 第781号

『祖母の人生から学ぶ』 第780号

革ジャンに込められた母の愛 第116号

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◆キーワード:1 キャリア教育  2 将来の夢  3 実母との会話

◆留意点・その他:

・実母は、終わりにアキコに向けてこうも言った。

「…こうして75才になっても、習字教室でお金を稼げるのも、資格があるからだ。資格は大切だ。それを取るまで続けることが大切だよ。」と。


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