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思いやりのある子に育てる方法 第782号ー思いやりのある子に育ったアキコ、クニコ- [B1 しつけ:あいさつ・感謝他]

◆リード:帰宅時、駐車場の雪除けの手伝いを頼んだら、気持ちよく手伝いをしたアキコ。前日は、ソロバン試験が終わったら、手伝いを頼むまでものなく、自分から雪除けの手伝いをしたアキコ、クニコ。このように、思いやるのある子に育ったのは、なぜだろうか?!

2010.1.31 思いやりのある子に育てる方法 第782号

ー思いやりのある子に育ったアキコ、クニコ-

【駐車場の雪除けの手伝いをしたアキコ】

 特別支援教育の研修会に参加した関係で、早めに帰宅できた。
 帰宅後、数分後、妻が帰宅した。

 妻が駐車場の雪除けを始めたので、
私「手伝おうか。」
と声をかけた。(妻は、雪除けで腰を少し痛めていたので、心配。)

 妻は、私が昨日の雪下ろしで手にまめができ、それがつぶれてしまっているのを思い出したようで、
妻「お父さんは、ケガをしているからいいわ。アキコを呼んで。」
と行った。

 そこで、私は、
私「アキコ、お母さんが雪除けの手伝いをしてほしいって。」
と、アキコに声をかけた。

アキコ「はーい。」
と、アキコは返事をして、すぐに母である妻の雪除けの手伝いを始めた。
 15分ほど、アキコは母の雪除けの手伝いをしていた。

 私は、それを見て、アキコは本当に思いやりのある子に育ってよかったなと思った。


【言われなくても雪下ろしを手伝ったアキコ、クニコ】

 1週間、ずっと雪が降り続き、屋根にはたくさん雪が積もっていた。
 30日の日曜日、今週もこの調子で雪が積もったら、もしかしたら家がつぶれるかも知れない。かくて、雪下ろしとなった。
 午前中は、家の中の本の整理。
 午後一番で、雪下ろしを始めた。

 アキコとクニコは、午後一番でソロバンの試験。かじかんだ手では、実力を発揮できない。
 かくて、妻と私だけで、雪下ろしを始めた。私が屋根の雪を下ろし、妻が下ろした雪をスノーダンプで運んだ。
 妻は、車や人の往来をよく見ていて、
妻「お父さん、ストップ!」
と言って、車や人に私が誤って雪をぶつけることのないように、指示も出していた。

 1時間ほどして、アキコがソロバンの試験を終えて帰ってきた。

アキコ「あと10分したら行くね。」

 身支度をして、さっそく手伝いに来たアキコ。

私「タカちゃん、アキコは戦力になるよ。」(この間、アキコと二人で雪除けをしたとき、実感した。)

 ほどなく、クニコもソロバンの試験を終えて帰ってきた。3人で雪除けをしているのを見るやいなや、すぐに着替えてやってきた。

クニコ「雪運びのお手伝いができる、ばんざーい!」

妻「お仕事なのに、ばんざーいなんて変わってるね。」

私「みんなでやるのが楽しいんだろ。」

雪除け.JPG

雪除け2.JPG

 クニコも、アキコも、特に手伝いを頼まれてもいないのに、自分からお手伝いを始めた。お父さんとお母さんが雪下ろしをしているのだから、手伝うのが当たり前だと思っているのだ。
 アキコ、クニコは、ソロバン試験から帰ってきた後のたっぷり1時間半(私と妻は2時間半)、雪除けを手伝ってくれた。屋根から下ろした雪を、スノーダンプで小川に運んでくれるのだが、大助かりであった。私と妻の二人であったなら、もう1時間は余計に働かなくては終わらなかっただろうし、その分さらに疲れていただろう。

 私は、アキコも、そしてクニコも、思いやりのある子に育ってよかったと思った。


【お母さんのために、私と一緒に雪除けをしたアキコ】
 
 約2週間前の15日(土)のことである。
 
私「アキコ、もうじきお母さんとクニコが七田(チャイルドアカデミー)から帰ってくるけど、(お母さんの)駐車場が雪で大変だから、お母さんのために一緒に雪除けをしよう!」

アキコ「うん。」

 こう言って、アキコは気持ちよくOKしてくれた。

 ずっと前は、そうは言っても、まだまだ子どもで、途中で飽きてきてクニコとの雪遊びに変わってしまっていたり、手伝いはしているのだが、いてもいなくてもたいして差がなかったり…という実態であった。

 ところが、小6になったアキコはずいぶんと違っていた。たくましく成長していたのである。私が雪をスノーダンプに山盛りにすると、アキコはそれを小川まで運ぶのだが、黙々とそれをやり通してくれた。たっぷり1時間の雪除けだったが、アキコは大人とほとんど同等の働きをしてくれた。

 妻が帰ってきてからも、

私「アキコが大活躍だったんだよ。」

とほめ、夕食の団らんの場で、あーちゃん(実母)にも

私「アキコが大活躍で、とても助かったんだよ。」

とほめていた。

 アキコは、本当にたくましく、かつ思いやりのある子に育っていた。


【アキコ、クニコが思いやりのある子に育ったわけ】

 このように、一緒にお手伝いを進んでするような、思いやりのある子に育ったのは、なぜだろうか?!

 自問自答してみた。

 第一に、わが家の子育てのビジョンは、一言で言うなら「かしこく、強く、あたたかく」だが、めざす子どもとして「思いやりのある子」を挙げていたから。家族憲法の三「めざす子ども」の一番目に掲げていたのである。つまり、「思いやりのある子」に育てたいと強く願い、めざしていたのである。

 第二に、「家族は助け合うものだ」という価値観のもと、お手伝いには高い優先順位を付けてきたから。宿題をしているから、夕食の配膳の手伝いをしないなどということは決して許さなかった。ある意味、勉強よりも高い優先順位を付けてきたのである。

 第三に、手伝いをすることを価値あることとして、高く評価し、ほめたり、感謝したりしてきたから。手伝うことで、感謝されたり、ほめられたりするのだから、やっぱりやりたくなるのである。

 第四に、私も妻も、思いやりのお手本を示してきたからである。例えば、妻が仕事の後、続けてPTAの会合がある時など、私は率先して食器を洗っておいたり、ふとんを敷いたりしていた。「子どもは親が言うようには育たないが、親がやるようには育つ」と言われるように、親がお手本を見せることは、すごい教育力がある。これが、一番効果があったと言えるかもしれない。
 逆に、妻や夫に思いやりのある行動を示したり、子ども達に思いやりのある行動を示さないでいて、口で「思いやりが大切だ。」と言っても、絶対に思いやりのある子には育たなかっただろう。

 第五に、一緒に作業やお手伝いをする際の、楽しい雰囲気、あたたかい空気があるからである。「ひとりで歩けば、五マイルの地点で疲れみじめになるでしょう。しかし十人で歩けば楽しい遠足となるでしょう」とい言葉が、私は好きだ。みんなで共通の目的ーこの場合は雪除け(家屋を守る)ーのために、力を合わせて汗を流すのは、確かに大変ではあるが、楽しいことだ。
 
 しかも、一緒にその苦労を分かち合うことで、お互いへの信頼感も生まれる。

 また、わが家の場合、こうした共同作業の後は、みんなでおいしい物をごほうびに食べることが暗黙の了解というか伝統になっている。実際30日(日)も、夕食を外食した。「みんなで汗を流した後は、おいしい物が食べられる」こういう思いも、楽しい雰囲気を作るのに一役買っている。

レストランの窓.JPG

※外食したレストランの窓辺のつらら

 第六に、誕生日など、自分以外の人の誕生日ー姉妹、親、祖母、義兄ーを祝うようにしてきたから……。
 
 まだありそうだが、これくらいにしておく。

 思いやりのある子に育てるということ。これは、①思いやりのある子に育てたいという願いをもち ②思いやりのある行動のお手本を示し(率先垂範) ③いっしょに あるいは 一人で思いやりのある行動をさせ ④その行動をほめる これらをくり返すことで、ごく自然に、それが当たり前のようになってくるのだろうと思う。

 2005.9.17に、「弱い日本の子供を脱する!~外国の貧しい子供に学ぶ~88号」の中で、NGO沖縄アジアチャイルドサポート代表理事の池間哲朗さんが、マンホールの中で生活するモンゴルの子ども達を、毎年沖縄に呼んでホームステイを経験させるという話を紹介したことがあった。(以下、その記事からの引用)

 ホームステイした日本の家庭では、日中働いて疲れているお母さんが当たり前のように食事の準備をしている。モンゴルから子供たちは、何もしない子どもたちを見て驚く。そして、食事の後また当たり前のようにお母さんが片付けをしている。日本の子供たちはその間テレビを見ているばかりで何もしない。この段階でモンゴルから来た子供たちは怒り出すそうだ。
 そして翌日は、モンゴルから来た子どもたちは、食事の準備や片付けを手伝うそうだ。

 その様子をみた日本の子どもは、初めてこんな自分でいいのだろうかと考えるそうだ。

 日本では母親が子どもの世話をするのは当たり前になっているが、子どもが親のために働く方が世界では当たり前なんですと、池間さんは語っていた。

 池間さんは、外国の子どもで6,7才で親に荷物を持たせるような子どもはいないとも語っていた。

 池間さんは、日本の子どもたちがすごく荒れている。荒れているばかりでなく、弱くなっていると憂いていた。そして、食事の準備から片付けまで何でも親がやって当たり前で、親に対する感謝がない。そんな日本の子どもは世界で一番生きる力が弱い(池間さんは感謝の心=生きる力ととらえている)と断言していた。

 働いて疲れている母親(我が家は専業主婦だが)が食事の準備から片付けまで何でも母親がやり、その間子どもは平気でテレビを見ているという状態はよくない。しかも、それが当たり前だと思っていて、感謝しないのは確かに問題だ。……引用終わり


 思いやりのある子に育てる。日本の現状をみるとき、思いやりのある子、感謝する子に育てることの優先順位を、頭の中でなく生活の中であげていくことが、とっても大切なのではないかと思う。頭の中で思いやりは大切と考えていても、実際の生活では子どもにお手伝いも何もさせていないでは、思いやりのある子には、とうてい育たない。

 30年以上も前に、喫茶店で高校生同士が会話していた。その高校生は、「~もらうものもらったら、さっさと家なんか出ていくさ。~」と言っていた。こんな子に育っていいのだろうか。

 読者の皆さんはどう考えますか。

※ 写真は後でアップします。

【関連記事】あったかい家族日記  「家族の広場」 

お手伝いをさせる理由!  第738 号

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◆キーワード:1 思いやりのある子  2 子育てビジョン  3 お手伝い

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コメント 2

qooo

雪が多くて、今年の冬は大変ですね。
本当にお疲れさまです。

それにしても、娘さんたちは関心ですね〜。
お手伝い、基本ですね。ホントに、
大切な事だと思います。
両親を思う優しい心が、素晴らしいです〜。
是非、我が家でも見習いたいと思います。
少しずつ、手伝いをさせたいです。

by qooo (2011-02-04 16:14) 

ファーザー

>qoooさんへ
やっぱりわが子は、何よりも「思いやりのある子」に育ってほしいですね。
かしこさも、能力や技能も大切だと思いますが、それが一番です。

 「思いやりのある子」の次は、「健康な子」でしょうか。だから、食や睡眠時間にも気を遣っています。テレビ視聴はもちろん、勉強のためであろうと、夜更かしは厳禁しています。アキコは、5時30分頃起きているのですが、8時間睡眠は厳守させるようにしています。


by ファーザー (2011-02-05 21:56) 

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