食器の洗い方を教える祖母 第757号 [D6 親が教える・その他]
◆リード:今日は、M小フェスティバル(文化祭)。絵画と工作の作品展示と合わせて、学習発表会があった。その後、夕食を食べながら、みんなで撮ったばかりの学習発表会の映像を見た。その後、食器の洗い方を祖母(私からは実母)は、孫のアキコ、クニコに教え始めた。
2010.10.24 食器の洗い方を教える祖母 第757号
ー「あーちゃんが洗っておくよ」から「洗い方をよく見ていてね」へー
【M小フェスティバルに参加】
今日、10月24日(日)は、M小フェスティバル(文化祭)。絵画と工作の作品展示と合わせて、学習発表会があった。
例年通り、祖母と義母に連絡しておき、6年アキコの音楽発表と2年クニコの郡読発表を家族みんなで参観した。
その後、絵画と工作を鑑賞し、子供たちを大いにほめ、絵画作品をバックに家族写真を撮った。
昼食も、あらかじめ購入していた食券を使い、家族いっしょに食べた。
ただ、今回は妻はPTAバザーの担当者の一人で、終日食券売りなどをしていた。
その後の反省慰労会にも参加を申し込んでおり、妻は4時過ぎにいったん帰宅したと同時に、カレーを作り始めた。そして、カレーとサラダ(盛りつけはアキコ)を作り終えると、慰労会の行われる会場へと急いだ。
【フェスティバルDVD鑑賞そして……】
6時過ぎ、1階のダイニングルームでカレーライスを食べながら、さっそく自作したばかりの「南小フェスティバル2010 DVD」(学習発表会の映像)を見た。
アキコ、クニコも、自分で自分の発表する姿は見ていないわけで、興味津々で見ている。
その後、カレーライスとサラダを食べ終わり、一息ついた後、
私「アキコ、クニコ、お母さんは飲み会でいないから、食器洗いをしておくんだよ。」
あーちゃん(実母)「いいて。あーちゃんがしておくて。」
ここで問題だ。
母(私からは妻)がいないときには、食器洗いをしておくことが、わが家の伝統である。
あーちゃんの対応は、確かに優しい。孫のアキコ、クニコに大変なこと(食器洗いぐらいそうでもないが)をなるべくさせないで、自分がやるというのだ。
私の目で見ると、この対応は単に優しいばかりで決してよい対応とは言えない。食器洗いをさせないとどうなるかと言えば、アキコはさっきまで読んでいたポポロという雑誌を読むだけである。クニコは、その間、テレビでも見ているだけだろう。善意としてやってあげていることが、結果としては子供を育てることにつながっていないのだ。
それだったら、食器洗いをさせた方がずっといいではないか。それに、お手伝いはコミュニケーションのよい機会になる。
私「あーちゃん、お手伝いは、コミュニケーションになるから、それだったらいっしょにやった方がいいよ。」
あーちゃん(実母)「じゃあ、(今回は私一人でやって)今度ね。あーちゃんといっしょに食器洗いをやって、やり方を教えてあげる。」
私「今度はないと思う。やるなら今でしょ。」
実は、以前、あーちゃんがアキコ、クニコの食器の洗い方を見て、「ちゃんと洗い方を教えたからやらせてるの。」と言っていたことがあったのだ。その機会は、今訪れている。先送りする必要はないではないか。次回はいつになるかわからないのである。
ここまで、私に言われて、あーちゃんは、いっしょに食器を洗うことにした。
【祖母の食器の洗い方教室】
私が2階から戻ると、既にあーちゃんとクニコ、アキコはいっしょに食器洗いを始めていた。
あーちゃん「あーちゃんが食器を洗うから、クニコはそこにいて、よく見ていてね。」
こう言って、まずあーちゃんは孫のクニコに食器洗いのお手本を見せた。目習いである。アキコは、あーちゃんの洗った食器を拭く係である。
あーちゃん「…まず、あまり汚れていない食器から洗うんだよ。」
クニコ「うん。」
あーちゃん「油汚れのある食器は、洗剤を使うの。…表はよく見えているから汚れが落ちているかわかるけど、意外に裏側は見落としやすの。だから、かえって注意してよく洗うのよ。…。キッチンクロスでごしごし強くこすらないとダメなんだよ。…」
クニコ(そしてアキコも)は、注意深く話を聞いている。
あーちゃん「(すすぎに移る前に)クロスをよーくゆすいで、洗剤が残らないようにするんだよ。…すすぎは、洗うときよりも、よくしないといけないよ。そうじゃないと、洗剤が食器に残るから。食器の裏側、それから表側とよーく(クロスで磨きながら)洗い流すんだよ。 油が付いていないときとか、洗剤はなるべく使わないで洗うんだよ。洗剤が残ると体によくないから。…」
アキコは、その間、あーちゃんが洗った食器をフキンで拭いていた。ただ、拭いていたばかりでなく、あーちゃんの言葉や仕草を注意深く聞き、見ていた。
こんなふうに、クニコ(そしてアキコにも)に教えながら、あーちゃんによる食器洗い方講座(第1回)が終わった。
ただ善意で食器洗いをやってあげるだけよりも、ずっと価値のある時間となった。
クニコ(アキコ)は、あーちゃんから教わったことを、今後何万回か食器洗いをする度に活かすことができるのだ。そして、その折に、あーちゃんの仕草、言葉を感謝の念と共に思い出すに違いない。
やってあげるだけよりも、やり方を教えることの方がはるかに価値があるのである。
少なくない祖母や親たちは、善意でやってはいるのだが、子供の成長する機会(学ぶ機会、教わる機会)を奪っているケースが多いような気がしてならない。
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◆留意点・その他
・ちなみにカレーライス&サラダの盛りつけ、配膳は、アキコ、クニコ、私の仕事であった。
・その後は、アキコ、クニコは、あーちゃんに頼まれて、書道の出品券を貼る手伝いをしていた。あーちゃんに「ありがとう。助かったよ。」と感謝されていた。
・今、クニコに添い寝しながら聞いたところでは、「油汚れは後まず汚れていない食器から洗う」、「いつも洗剤を使わなくてもよい」ということを初めて知ったと言っていた。一旦は、妻から教えてもらっていたので、よくすすぐことなど、わかっていたようだ。
おばあさまとお孫さんのコミュニケーション、
いいですね〜、こういうの。
とても、ためになるし、将来の思い出にもなると
思います。祖父母に習った事って、意外と忘れませんよね。
by qooo (2010-10-25 16:15)
>qoooさんへ
コメントありがとうございます。
お手伝いはよいコミュニケーションの機会になりますよね。
やがては死んでいく祖父母、父母にとって、子供にしてあげることの一つに、生活する上でのいろいろなスキルを教えることがあります。料理や食器の洗い方などは、母親や祖母が教えることのできる、よいフィールドだと思うのです。もっと活用してしかるべきだと思っています。
by ファーザー (2010-10-31 18:05)