教員評価 第707号ートラウマからの解放ー [O4 特別支援教育]
◆リード:3月4日校長室に呼ばれ、評価を告げられた。すべてA段階だった。8年前「君の評価はゼロだ!」と、当時の校長から叱責されたトラウマから、ようやく解放された。
2010.3.4 教員評価 第707号
ートラウマからの解放ー
【オールAで高かった評価】
3月4日(木)に校長室に呼ばれ、教員としての評価を告げられた。2年前から、当県で実施されている「教員評価」である。
第一次評価者である、教頭からの評価文書を示しながら、
校長「この通りだと、私も判断したので、A評価で教育委員会に出しておくよ。」
と言われた。
そこには、学習指導A、学級・学年経営A、分掌の仕事(特別支援教育コーディネーターetc.)A、追加項目A、総合Aとあった。
記述欄には、
■1.特別支援学級担任として、指導員たちと力を合わせ、リードしながら、子供たちの力を確実に伸ばした。
■2.特別支援教育コーディネーターとして、発達障害をもつ子どものために、率先して全校をリードし、改善の方向にもっていった。
このように書いてあった。
去年は、確かBもあったのだが、今年はすべてAで正直うれしかった!
【「君の評価はゼロだ!」と叱責された日!】
今から、8年近く前、当時仕えた校長から
校長「君の評価はゼロだ!」
と、強く叱責されたことを思い出す。
当時、今のような教員評価があれば、間違いなくD評価と告げられただろう。
その頃は、うちひしがれ、針のむしろのような教務室であった。
家族の支えがなければ、退職していたのではないかと思う。
翌3月5日(金)、その頃使っていたネクタイー今まで恐くて再び使えないでいたーを勇気を出してしてみた。何ともなかった。
ようやくその当時のトラウマから解放された感じがする。
【全校を揺るがしたAさんとのかかわり】
記述欄■2のことに関連して、発達障害をもつAさん(通常学級在籍)が全校を揺るがすほどに荒れていたことを思い出す。
余りの荒れように、校長・教頭ともに、
「勉強はどうでもいい。迷惑をかけず、好きなようにして、おとなしくしてさえしてくれればいい。」
という考え方だった。それに対して、
私「好きにしているだけなんて、退屈きわまりないことだと思います。勉強させるようにしなければダメです!」
Aさんをめぐる校内特別支援会議の中で、私はこう言った。(校長室にて)
特別支援教室に戻った後、指導員のAさんに、
「好きにして自由に遊ばせておくなんてダメだ! ボクは管理職の道ではなく、担任として直接子どもと関わる道を選んだ人だ。いくら校長が言うことでも、失敗すると分かっている方針に従うことはできないよ。」
こう言ったのだった。(直接校長に言ったわけではないが、組織人としては問題発言であることは承知している。)
こう言って、最小限の学習課題を出し、やらなかったら、私が昼休みにやらせた。Aさんは、鉛筆5本全部折り、逃げ回ったが、結局やらせた。絶対にやらせ切るという決意で臨み、少しずつ学習課題を増やしていった。
1限国語、2限算数と個別に学習を進め、きちんと学習課題を終わらせたら、ほごうびとして3時間目は「のびのびタイム」として、指導員さんがいっしょに遊ぶというシステムを創った。一進一退を繰り返しながらも、ようやく安定して学習に取り組むことができるようになった。
その姿を見た校長が「(勉強はどうでもいい。)あれは間違いだった。」と私に言った。
(※ Aさんをはじめ、困り感のある子供たちを率先して受け入れ、校長室で個別指導をしている校長は、特別支援教育に理解のある素晴らしい校長であり、人格者である。その校長をもってしても、かく言わせるほどにAさんは荒れていたのである。)
給食当番もそうだった。
給食当番であるのに、図書室で本を読んでいるAさんを、私は
「君が給食当番をしないおかげで、他の人が大変になってる!」
と言って、引きずり出し、給食当番をさせたのだった。
担任の考えは、「Aさんに無理にやらせようとして暴れられるよりも、おとなしくしてくれていた方が助かる」というものだった。
何回もこのような場面をくぐりながら、給食当番(準備・片付け)をするようになって久しい。
このような背景があって「■2.特別支援教育コーディネーターとして、発達障害をもつ子どものために、率先して全校をリードし、改善の方向にもっていった。」という記述があるのである。
今ふり返ってみると、リタイヤ寸前にいったAさんの担任を救い、私から見て居場所がなく荒れていたAさんを助けることができた。
深く考えてみると、教員評価がどうであったかよりも、この事実こそが、私をトラウマから解放したのだと思う。
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◆キーワード:1 トラウマ 2 教員評価 3 特別支援教育
・Aさんがよくなってきたのは、チームとしての教育の力だと考えている。とりわけ、力のある指導員さんたち、校長先生はじめ七学年の理解ある協力的な対応ができたことだ。例えば、教頭先生は、毎日1時間、算数の個別指導をしてくれている。
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