大受けした新年の遊び「坊主めくり」 第690号ーより楽しむためのルールの工夫ー [O4 特別支援教育]
◆リード:新年の遊びの一つとして教えた「坊主めくり」。これは、特別支援学級の子にも、通常学級の子にも大受けした。「坊主めくり」のルール、より楽しむためのルールの工夫について紹介する。
2010.1.15 大受けした新年の遊び「坊主めくり」 第690号
ーより楽しむためのルールの工夫ー
【特別支援学級の子どもたちに大受けした「坊主めくり」】
私は、現在、小学校特別支援学級を担任している。
この特別支援学級のみんなが楽しみにしている毎週5時間目のひまわりタイム。
新年最初のひまわりタイムは、例年通り「新年の遊び」であった。
前回は、福笑い、独楽回し、双六などを楽しんだのであるが、今回は、「坊主めくり」を教えた。
ルールは、簡単で次の通りである。
■坊主めくりのルール
百人一首の絵札を裏にして積み上げ、山にして場に置く。(後述するように、二つに分けるとよい。)
ゲーム参加者が、順番に1枚ずつめくっていく。
★ 男の札が出た場合(一番多い)……自分の手持ち札にできる。
★ 坊主の札が出た場合……今まで貯めてきた手持ち札は、全部、場に差し出す。
(それは、次に女性の札を出した人が全部もらえる。)
★ 女の札が出た場合……前に坊主札を引いた人が場に差し出した札を全部もらえる。(また、差し出した札が場に何もないときは、札の山からもう一度、札を引ける。)
※ ( )内のルールは無いものとしてもよい。
裏向きに積まれた絵札の山がなくなるとゲーム終了。
このとき最も多くの絵札を手元に持っていた参加者が、勝ちとなる遊びである。
地方によって微妙にルールが違っているらしいが、基本は上の通りである。
ここで大事なポイントが一つある。それは、絵札を二つに分けて積みあげ、絵札の山を二つ作っておくことだ。そして、
★★★ どちらか好きな山から選んでもよい。
というルールを加えることだ。
一つの山にしてしまうと、じゃんけんで札を取る順番が決まった時点で、勝者が決まってしまうことになる。それではつまらない。参加者の選択で、勝者が変わった方が、おもしろい。
どちらの山から選べば、姫が出て、場の札を取れるか。
どちらの山から選べば、坊主が出ずにすむか。
運命の分かれ道である。そして、意を決して選んだ方の札が、予想に反して坊主だったときの歓声。あるいは、予想通り姫だったときの歓声。そこが、とってもおもしろい。
特別支援学級の3年、4年、5年の子どもたちは、やりながら一発でルールを覚えた。
○さん「坊主が出ませんように。(札をめくる) あっ、坊主が出た!」
△さん「よしこっちだ!(姫が出ればいただきだ!札をめくる) やった! 姫(札)だ! いただき!」
□さん「姫(札)が出ますように。(札をめくる)くそー男(札)か。」
こんな感じで熱中していた。
この後、休み時間など、今日まで何回も、何回も子どもたちは楽しんだ。
実は、この坊主めくり、私が小学生の頃、母が私を連れて実家に帰省したとき、大勢のいとこたちと熱中した遊びなのである。
A指導員さんは、坊主めくりを初めてやったということだが、楽しんでいた。自宅でも、子どもたちと楽しんだという。
わが家も、この休みに家族5人みんなで坊主めくりをした。
先ほど紹介したと同じ感じで、
「あー坊主(札)が出た!」
「やった!姫(札)が出た!」
と言って、大いに楽しんだ。
童心に返って、数十年ぶりに坊主めくりを楽しんだ。
心地よいひとときであった。
ルールが単純で、1回のゲームの中で、リードした(された)と思ったら、逆転された(した)り、はらはらどきどきがおもしろい。
学校でも、家庭でも、友達同士でも、親子でも、「百人一首」さえあれば、手軽に楽しめるお勧めのゲームである。
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◆留意点・その他:
・わが家の場合、「坊主めくり」よりも、「かるた」が楽しいと言っていた。運や直観で勝ち負けが決まるよりも、実力で勝つ方が楽しいらしい。
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