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親の「ダメ!」の一言が子どもを成長させる 622号ー家族のルールを守らせるにはー [B2 しつけ:家族のルール・ゲーム・テレビ他]

◆リード:家族で話し合って決めた、「wiiの使い方のルール」をどうやって守らせるか。守らせるには、いくつかのポイントがある。それは何か。

2009.8.29  親の「ダメ!」の一言が子どもを成長させる 622号

ー家族のルールを守らせるにはー

【ルールを守る大前提】

 ゲームの使い方であれ、就寝時間であれ、テレビの視聴時間であれ、家族で話し合って決めたルールを守らせる根本は、まずもってそのルールが妥当なルールであることである

 守ることが、家族の幸せなり、子どもの成長なりに寄与するという何らかの価値や意味がなければならない。
 そして、そのことが、少なくとも親に、そしてできる限り子どもにも、共有されていることが必要だ。
 これがあって初めて親は子どもにルールを守らせようとするし、子どもも守ろうとする。
 例えば、睡眠時間の確保が子どもの健全な成長に不可欠という認識があって、「9時就寝」というルールを、親は守らせようとするし、子どもも守ろうとするのである。

 妥当性のあるルールの設定 及び その価値(意味)が共有されていること、これが大前提なのである。

 ルールを作るときに、それに参画しているかどうかは、この意味で重要になってくる。参画の過程で、より妥当性のあるルールが作られ、ルールの価値(意味)が共有されてくるからである。
 だから、わが家でも子どもと話し合ってルールを決めることを原則としてきた。
 あるいは、親だけで決めた場合も、そのルールの価値や意味、言い換えれば、なぜそのルールを守る必要があるのか話してきた。


【ルールを守らせることが子どもを育てる】

 妥当性のあるルールが作られれば、それだけで守られるかというと、そんなことはない。
 子ども(人間)は、弱いもので、ついつい易きに流れるものなのだ。特に、ルールが身に付く(習慣化する)までは、弱さが露呈するものなのだ。

 アキコのwiiのルールについても、妻によれば、こんなことがあったそうだ。

wiiのルール③土・日にやる場合は、その前にエレクトーンを15分以上やる。

アキコ「ねえお母さん、エレクトーンの練習を先に15分やるのを忘れちゃった。あとで必ずやるから、今Aちゃんと先にwiiをやっていいでしょう。」

 アキコは、ルールの変更について、親の承諾を得ようとしていたのである。

 妻の答えは、

「ダメ!」

であった。

 ここで、甘い対応をするから、子どもがルールを軽んじ、守れなくなる(らなくなる)のである。ルールが身に付かないのである。子どもが工夫しなくなるのである。

 こんな事態は十分に予想できたことだ。
 「やるべきことをきちんをやってから、遊ぶ(好きなことをする)子になってほしい」という親の願い・価値観の反映がこのルールなのである。ここは、厳として「ダメ!」と言わねばならない。

 それに、一旦決めたルールは、余程のことがない限り、変更してはいけない。ルールを決めるときに、あらかじめいろいろな事態を想定して、矛盾が生じないようにそもそも決めておくべきだ。

 母にダメと言われたアキコは、今度は工夫するはずだ。
 友達を呼び、一緒にwiiカラオケで遊ぶというスケジュールを組んだならば、それまでにエレクトーンの練習をすること。それには、1日のスケジュールをどう組んだらよいか…と考え、行動するはずである。

 つまり、このダメという母親の一言が、子どもを成長させるのである。

  なお、ルールを守らせるポイントについて、再度まとめるならば、「妥当性のあるルールを親子で話し合って決め、ルールを守る意味を共有する。その後で、ルールを決めた以上は、必ず守らせる」ことである。

 

 

【関連記事】あったかい家族日記 「家族の広場」

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◆キーワード:1 ルールを守らせる   2 家族のルールの意味  3 叱る

◆留意点・その他:
・ルールの妥当性に中に、「無理のないルールであること」というのも、大切のポイントとして入る。普段15分程度しか練習していないのに、エレクトーンの練習を1時間以上してからというのは、明らかに無理がある。

・前号に書いた通り、結局、わが家のwiiカラオケのルールは、次のようになった。

①友達とやっていい日は、月・火で、帰宅後、5時まで。
②土・日の午後1時から午後5時までのうち、2時間までやってもよい。
③土・日やる場合は、その前にエレクトーンを15分以上やる。
④新しいソフトは1年間は買わない(1年経っても買わないかも)。

※9月いっぱいは、火曜日Aさん、Bさんと5時30分頃から6時10分まで、やってもよい。ただし、お風呂洗い当番の仕事をやってから。

 なお、土・日・月・火とwiiをやらなかった(やれなかった)からと言って、別の曜日への振り替えは不可である。

・wiiのルールであるが、曜日で制限することのがよい。なぜか。
 第一に、守らせやすいからである。1日1時間といっても、いつゲームを始めたかはっきりしないと止めさせることが難しい。結局ルーズになるのである。
 同じ理由で、午後5時までというように、やった時間でなく、終わりの時間で区切るのもお勧めである。
 第二に、制限された日は、子どもの頭から一切wiiが離れてしまうので、子どもも別のものへ意識が向きやすいからである。例えば、同じ遊びにしても、別の形の遊びに目が向くわけである。親としては、いろいろな遊びをバランスよく経験させたいわけで、意味のあるルールである。
 wiiもDSも基本的に同じだろうが、ルール一つをとっても、よく考えて決めることが必要だ。


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たいせい

 「ダメなものはダメなのである!」「とーちゃんが一度ダメと言ったら、何があっても絶対ダメ!」
 これは我が家のローカルルールであり、子ども達がもっとも重く受け止めている言葉でもあります。

 但し、明文化した一般的なルールというのは特に設けず、概ね一定の範囲の中でダメ出しを行いますが、時として私の期限に左右される場合や理不尽なダメ出しをする場合もあります。
 自分自身はこの揺らぎを必ずしも悪いことだとは思っていませんし(世の中はそう言うものです)、家族との相談の上で共通ルールを作る必要も感じていません。
 むしろ人工的に作られたルールの弊害を思っています。

 ただ、この辺りについては個々の子育てについての考え方や方法論の違いであり、ファーザーさんの方法論に口を挟むつもりはありません。
 最悪なのは、子どものワガママに付き合ってしまう親の姿勢だと感じています。

 過去記事ですがTBを送らせていただきます。
by たいせい (2009-09-16 11:35) 

ファーザー

>たいせいさんへ
子供たちが、父親がダメと言ったらダメと、最も重く受け止めるとは、素晴らしいですね。こういう父親の権威が大切だと思います。おそらくは、妻の協力もあるのでしょう。

わが家は、ルールは話し合いが基本ですね。言い合う中で、お互いのよさが活かされ、無理のないルール、妥当性のあるルールができあがってくるからです。そうすると、守らせ易くなるという効用もあります。

子どもと話す前に妻とだけ話すということもあります。そうすることで、共同戦線を張りやすくなるということもあります。
by ファーザー (2009-09-19 06:05) 

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