3万円かけた船釣りの価値 その3 第619号ー3泊4日の佐渡家族旅行その3- [E3 四季の旅行]
◆リード:3泊4日の佐渡家族旅行3日目早朝、船釣りに出かけた。プロである漁師さんの船での出漁である。船のチャーター代3万円(釣り具とえさ代を含む)の価値はあったか!?
2009.8.23 3万円かけた船釣りの価値 その3 第619号
ー3泊4日の佐渡家族旅行その3-
5 時30分から釣り始めて、3時間と30分、9時になったところで、釣れた魚はメバル2匹とオニキス1匹、ソイ1匹の合計4匹だった。
4人もいて、ほぼ1時間に1匹である。
漁師さん「こんなに釣れないのは、年に2回ぐらいだな。」
何と年に2回ぐらいの釣れない日に当たってしまった!
アキコ、クニコたちは、移動の間、手遊び歌を始め、さすがに退屈してきた。…前号より
【最後の挑戦!】
漁師さん「9時を過ぎたな。そろそろ釣れない時間帯になってきたな。次の釣り場に移動して釣れなかったら、やめようや。」
私「しょうがないですね。まあ、4匹釣れましたから。たくさん釣り場を移動してくださって、ありがとうございます。」
優しい漁師さんである。私たち家族が喜ぶように、何とか釣らせてあげたいという思いが伝わってくる。魚群探知機を見ながら、あちこちを移動しているのである。釣っている時間よりも、魚のたくさんいる釣り場の移動の時間の方が多いのである。
魚群探知機で魚の大群をキャッチ「魚のいる所に釣り糸を垂れるのは鉄則である」
それこそこの3時間30分の間に、10回ほども、釣り場を移動してきた。
その度に、えさのホタルイカを付け替えたり(えさをとられなくとも、ずっと海の中にあるとえさが固くなるという。また、魚が寄る臭いが効かなくなってくる。)、こませのオキアミを付け足したししていた。
アキコは、慣れてきて、自分でもえさをつけられるようになった。
クニコは、ボクや妻のために、オキアミを手で運んでくれたり、ホタルイカの外側を取ってくれたりしていた。(「クニコもやりたい。」と言いながらやっていた。)臭いから触りたくないという子に育っていなくてよかった!
妻は、お腹の調子がすぐれず、黙って座って、子供たちの様子を見たり、クニコの釣りざおの管理をしたりしていた。
さて、最後の挑戦が始まった。
漁師さん「今度の釣り場は、下が人工漁礁になっていて、根がかりしやすいから、重りが底に着いたら、すぐにリールを少し巻き上げてくれ!」
私「はい。」
私は、祈るような気持ちで仕掛けを海へ投げた。
【一転豊漁】
まず、妻の竿がヒットした。ほぼ同時に残り3人の竿もヒットした。
青いケースの中に、こませのオキアミが入っている
漁師さん「すぐに(釣りざおを)あげない。6匹全部つり上げてしまおう。」(それぞれの釣りざおには6本の釣り針が付いている。)
しばしたったところで、妻の竿を、アキコが上げたら、釣り針6つ全部にメバルが着いていた。
アキコ「やった釣れた!6匹だ!」
嬉しそうな、アキコ。そして、それを嬉しそうに見守る妻、私、そして漁師さん。
私「おっ、お父さんも(メバル)6匹だ!やった!」
アキコの竿を上げたら、なんとメバルに混じって、大きめのアジ(25cm)が釣れていた。
妻「わっアジだわ。」
なじみのある魚が釣れ、思わず嬉しそうな表情をした妻であった。
クニコ「ねえ、クニコも上げてもいい。」
漁師さん「いいよ。赤いボタンを押して。」
赤いボタンを押すと、どんどん釣り糸を電動で巻き上げてくれる。
残り10mほど、手動に切り替わったところで、妻が手伝って、クニコもメバルを4匹ほど釣り上げた。
クニコ「やった! 釣れた!」
嬉しそうなクニコ。
漁師さん「やっと、きたな。」
私「やっと、3万円の元が取れた!」
思わずこう言ってしまった。
この後は、休みなく釣れ始め、なんと釣り果は、メバル38匹、アジ1匹、ソイ1匹、カサゴ1匹、トラキス1匹の合計42匹であった。
左下にあるのは、ケータイである
ちょうど1時間ほど経った後、一転して釣れなくなった。
漁師さん「まだまだたくさん魚はいるんだけどな。食わなくなったな。 よし、そろそろ帰ろうや。」
私「そうですね。 いや~、ありがとうございました。子供たちに釣りの楽しさを教えることができて本当によかったです。」
10時15分頃、魚のつまったクーラーを手に、私達は喜びを感じながら、漁港に向かった。
以上が、船釣りの顛末記である。
【3万円かけた船釣りの価値】
さて、ここで「3万円かけた船釣りの価値」は何かということである。
第一に、船釣りの楽しさ(醍醐味)を味わうことができたことだ。これは、帰ってからのその日、楽しかったこと・心に残ったことベストスリーの発表で、4人全員がベストワンにこの船釣りを挙げていたことでわかる。当日の嬉しそうな表情でもわかる。
ゲームソフトの中には、化石をバーチャルの中で探し出し、組み立てて遊ぶというものがあるらしい。おそらく魚釣りをバーチャルで体験するゲームソフトもあるだろうし、それなりに楽しさを味わえるだろう。
しかし、魚釣りの楽しさ、難しさは、実際の体験には遠く及ぶまい。潮風、釣り上げるときの釣りざおのしなる感覚、釣り上げた魚が甲板で飛び跳ねる姿、歓声…これらは、実際に釣りを体験しなければ味わうことはできない。
妻「(たくさん釣れて)アキコ、クニコが嬉しそうにしていてよかったわ。」
親としては、わが子の嬉しそうな表情を見ることは、何より嬉しいことだ。
第二に、船釣りの難しさを味わうことができたことだ。
私「すぐにぽんぽん釣れて、『船釣りなんて簡単なんだ』と思われなくてよかったと思う。」
妻「そうね。」
はじめからぽんぽんたくさん釣れていたら、「船(海)釣りとは、簡単なんだ!」という認識をもってしまったに違いない。3時間30分もの間、あちこちを回り、魚群を見つけ、釣り糸を垂れる。魚はたくさんいるのに、なかなか釣れない…。
さっぱり釣れないという退屈感、なかなか釣れないもどかしさ…。これも貴重な体験である。同じような体験をした人に対して、同情したり、共感したりできるからだ。ようやく釣り上げた「魚」というものに対する価値が高まるからだ。
第三に、プロのすごさを目の当たりにしたこと。魚を釣るプロである漁師さんの動き、行動力、判断力ー釣りざおの扱い方、えさの付け方、魚群探知機の活用、釣り場を変える判断力と経験、結果を出すまであきらめない行動力と精神力ーこれらすべてに触れたことだ。
この日の前後に、海辺で釣りをしている家族をたまたま見た。クサフグや小魚が少し釣れた程度であった。
それなりに楽しそうであったし、船釣りにかかる費用に比べたら、5分の1~10分の1程度で済むだろう。
しかし、プロのすごさを目の当たりにした今、とても稚拙な感じがする。(プロとアマチュアだから当然だ!)
様々なできる工夫をし、最後まであきらめないで、たんたんとがんばり通すことの大切さも、あの漁師さんから学んだ気がする。つまり、プロのすごさを目の当たりにして、よい刺激を受けた気がしている。
第四に、魚を工夫・苦労して釣り上げ、料理して食べるという体験を通して、(帰宅後、塩焼きにして食べた。)魚は海で生きており、漁師さんが捕まえ、それを食べているんだという実感をもたせることができた。当然のことだが、魚ははじめから死んでいるものでも、スーパーで作られるものでもないのである。
これ以外にも、
○魚の釣り方(えさの付け方、釣りざお・リールの扱い方、釣り上げ方…)、
○釣れた魚の保管の仕方(クーラーに氷を入れておく、冷蔵すれば5日間はもつ…)、
○料理の仕方(メバルはウロコなど取らずそのまま塩焼きがうまい。煮魚もうまいが、それにはウロコは取る。ちなみにメバルは、佐渡の寿司屋で一貫200円であった。)
など、漁師さんからいろいろ学べた。
もちろん、メバル自体高級魚だそうで、42匹の魚はそれ自体結構価値があった。
このように、船釣り3万円は、十分それだけの価値があった。
費用のあまりかからない磯釣りにしないで、プロの本格的な船釣りにして、本当によかったと考えている。
【関連記事】あったかい家族日記 「家族の広場」
■以下、昨年の夏休み自由研究の記録である。
よかったらnice! ブログを書く意欲はあなたのnice!に支えられています。
◆キーワード:1 夏の家族旅行 2 家族イベント 3 佐渡・船釣り
◆留意点・その他
◆キーワード:1 夏の家族旅行 2 家族イベント 3 佐渡・船釣り
◆留意点・その他
・私自身の船釣りのイメージが、「釣れそうな所に釣り糸を垂れてじっと待つ」という蜘蛛の巣的なイメージから、「魚のいる場所に積極的に移動し、食いつく魚がどうか短時間に判断し、ダメならすぐさままた別の釣りポイントを探す」というライオンの狩りのようなイメージに変わった。
・新車が魚臭くなると困るので、敷島荘に帰ってからすぐに、クール宅急便で自宅に送った。
・翌日の夜、帰宅したらすでに自宅に着いていた。その日のうちに、親類や友人宅にメバルを配った。もちろん、わが家でもすべて塩焼きにして食べた。「おいしい。」と好評だった。
・なお、この漁師さんのお問い合わせ先は、「宝善丸 TEL 0259-76-2306」である。敷島荘のHPで既に公開してあるので、差し支えないと判断し公開した。
釣れなくては楽しさが実感できず、釣れすぎるとありがたみが分からずといったところでしょうが、とても理想的な展開でしたね。まさにシナリオがあったかのような、劇的な海釣りといった印象です。天候にも恵まれたようですし。
家族にとって印象深いイベントとなったようですね。
by Shun (2009-08-23 21:48)
いい釣りをしましたね。
羨ましいです。
これからも、あたたかいブログ期待してます。
by Huck_Finn (2009-08-24 22:31)
>Shunさんへ
コメントありがとうございます。
結果として、本当にシナリオがあったかのような、理想的な展開といえると思います。
あと、釣れないつらさの他に、船酔いということもあるのですが、こちらは天候に恵まれ、凪いでいました。これはよかったです。
思い出深いイベントとなりました。迷った末、3万円出して船釣りにして、本当によかったです。
by ファーザー (2009-08-27 07:11)
> Huck_Finn さんへ
海釣りをしたことはあるのですが、船釣りは初めてでした。たくさん釣れ、しかも家族全員で楽しめたので、本当によかったです。
ブログはライフワークとしてずっと続けていくつもりです。よろしかったら、ご愛読ください。
by ファーザー (2009-08-27 07:14)
釣りも様々ありますが、近所の海岸はどこに行ってもハゼが良く連れ、この季節はえさ代500円で結構楽しめます。
倉庫の奥にしまってあるファルトボート(折りたたみ式カヌー)でも引っ張り出して、何年か後には船にもデビューさせたいですね。
TBを送ります。
by たいせい (2009-08-27 23:44)
>たいせいさんへ
コメントありがとうございます。
ハゼ釣りの様子の記事は、以前に読ませていただきました。
とても楽しそうでした。
TB、okです。
by ファーザー (2009-08-31 16:45)