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わが子が思うように動かないとき 第589号ー広汎性発達障害の子をもつ母へのアドバイスー [O4 特別支援教育]

◆リード:友人の子(幼児)が広汎性発達障害であると診断された。私は専門家(特別支援学級担任)として、友人の相談(プライベート)にのっている。今回は、「わが子が思うように動かない」ことに対してのアドバイスを紹介する。

2009.6.6 わが子が思うように動かないとき 第589号
ー広汎性発達障害の子をもつ母へのアドバイスー

母(友人)「やっぱり、広汎性発達障害でした。」
私「そうでしたか。」

 友人は、専門機関での診断の結果を伝えてくれた。
 ※ 友人の子(幼児)をAさんとする。

母「Aさんは、思いように言うことを聞かなくて困ってるの。この間も、『ごはんだからこっちに来なさい。』と言ってもなかなか来ないで、結局両手で抱えて連れてくることになってしまって……。」
私「なかなか思うように動かなくて困ってるんだ。」

 通常のお子さんでもよくあることだが、私なりのアドバイスをした。


【1日の生活のリズムを作り、それを守ること】

 まず、「1日の生活リズムを作り、それを守ること」をアドバイスした。

 とりわけ、起床、就寝、食事の時間、入浴の時間を固定し、それを守ることを勧めた。

私「ある日は、入浴の後に食事が来て、別のある日は、食事をしてから入浴というように、不規則でない方が安定するよ。毎日同じ時間に同じことをするのが原則だね。夕食のあとは、ふれあい遊び、お風呂、それから絵本を読んであげて就寝というように、1日の流れをパターン化して決めておくといいと思うよ。」

母「そうすると、<7時になったら、こうしなきゃ気がすまない>という子に育たない。」

私「それは、まず生活のリズムをきちんとしてから考えよう。生活のリズム(1日の生活の流れ)が一定してくると、<次に何をするかという見通しが立つので、親が指示しなくても、子供自身でどんどん動けるようになる>んだよ。」

母「わかった。」

                                                        
【まず子供に合わせること】

私「それから、すぐにこっちのペースにもってこようとすると抵抗にあうんだよ。子供の様子をよくみるんだ。本(玩具)に夢中になっている子どもの本(玩具)をいきなり取り上げて、言うことを聞かせようと思っても、かえって動かないよね。切りのよいところまで一緒に本を読む(玩具で遊ぶ)とか、まず子供のペースに合わせるんだよ。(これをペーシングという)」

母「ふむふむ。」

私「それから、親の動かしたい方へリードするんだよ。『ご飯だからこっちへおいで。』というようにね。つまり、相手のペースに合わせてから、こちらの方向へリードするんだよ。」

母「ふむふむ。やってみる。」

 第一のアドバイスがうまくいき、生活のリズム(1日の生活の流れ)が一定で安定してくれば、子供の方でもうすぐ「ご飯の時間だから、遊びは止めなきゃ。」となるわけである。母親が「ほら、もうご飯の時間でしょう。」という働きかけも効いてくるわけである。

 わが子がなかなか思うように動かなくて困っている家庭は、多いはずだ。
 それには、まず第一に生活のリズム(起床、就寝、食事、入浴の時間を固定化すること)を一定にして守ること。そして1日の生活の流れ(例えば、夕食→ふれあい遊び→お風呂→絵本→就寝)をつくることを勧める。

 そのうえで、ペース&リードしていけば、おそらくずいぶん子供を動かしやすくなり、親にもゆとりが生まれるだろう。

 わが家自身、そうしてきた。

【関連記事】あったかい家族日記 「家族の広場」

2しつけ

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◆キーワード:1 生活のリズム  2 子供が思うように動かない  3 広汎性発達障害

◆留意点・その他
・幼児でもあり、8時就寝を勧めた。わが家は9時就寝である。

・約3週間ぶりのブログアップである。こんなに間を空けたのは初めてだと思う。それなのに、ここ2週間の平均1日の訪問者数は400人を超えた。ブログを開設してちょうど4年。愛読者のみなさん、ありがとうございました。今後とも、読者のためになる記事を書き綴っていきたいと思います。


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