食器洗いをする子に育てる 第576号 [B4 手伝い・作業・飼育・栽培]
◆リード:夕食後、お母さんが夜の会合で遅くなるとき、子供たちが食器洗いをしておいてくれると助かる。それをできるようにするには、どうすればよいのか!?
2009.3.31 食器洗いをする子に育てる 第576号
25日(水)夕方、妻は夕食の準備だけして、ばたばたと会合に出かけた。今夜は、勤務先の送別会なのだ。
私とアキコ、クニコは、タカちゃんの作った料理をゆっくりと食べていた。
私は、一足早く食べ終わり、流しに食器を運んだ後、こう言った。
私「お母さん、夜遅く帰ってくるから、食器を洗っておいた方がいいよ。」
この一言だけで止めておけばよかったのかもしれないが、続けて、
私「そうじゃないと、あとで叱られるぞ。」
とも言っておいた。
しばらくして様子を見ていると、アキコが私の分も含めて、食器を洗っていた。洗うばかりでなく、ふきんで拭いて、さらに片付けまでしていた。
アキコ「クニコ、ここだけ自分でしろ!」
こう言って、クニコのできる分はやらずに残していた。
クニコも、こう言われて、自分の分の食器を洗って片づけていた。
少し前は、私も自分の食器を洗い、
「それぞれ、自分の使った食器を自分で洗うんだよ。」
こう言って、率先垂範していた。
今回は、アキコは私が忙しいのを知ってか、私の分もしてくれていた。
食器洗い・片付けに限らず、技能の習得は、大方次のステップをたどる。
■ステップ1…お手本を示す。子供からすれば、お手本ーやっていることーを見る段階である。「食器洗いは、ああやってするんだな。」とイメージするわけである。
■ステップ2…親といっしょにやる。この段階では、いっしょにやりながら、
「ここは、こうやって洗うの。」
「割らないように気をつけてね。」
「ほら、このところ汚れが落ちていない。きちんと洗って。」
などとやり方を教えたり、フィードバックしたりするわけである。
やり方や留意点を教えることは大切だが、よくできたところはほめたり、感謝の気持ちを伝えたりすることも、忘れてはいけないポイントとなる。
■ステップ3…親はいっしょにやらなくても、言葉だけで動けるようになる段階である。
アキコ、クニコの食器洗いは、現在この段階となった。(言われないですることもあれば、言われないとしないでいることもある。)
■ステップ4…親に言われなくても、状況を判断して(お母さん、帰りが夜遅くなるんだな。食器洗いをやっておいてあげると、助かるだろうな。)やる。
この間、アキコ、クニコはまだステップ3の段階なのに、言葉がけの一言を忘れてしまった。(3人ともマンガ本に夢中であった。)
妻は、8時30分頃帰ってきて、汚れたままの食器を見て、
「何これ、そのままじゃない! 疲れるわね。」
と不機嫌であった。(だから、先の「そうじゃないと、あとで叱られるぞ。」の一言が出た。)
何事も、一足跳びにはできるようにならない。段階に応じた指導がいるのである。
わが家は、「助け合いと対話を大切にしたあったかい家族」を目指しているので、このような場合、当然みんなで食器洗いと片付けができるような子に育てることになる。
親にとってはその方がありがたくかつかわいいと思えるし、本人にとっても「多少面倒でも、そうやってお母さん(あるいはお父さん)の役に立つ方が心地よい」と思うのだがどうだろう。
ところで、アキコがクニコに言ったセリフ「クニコ、ここだけは自分でしろ!」は、かつて私がアキコ、クニコに言っていたのと同様なセリフであった。
親が意識しようとしまいと、子供は親の立ち居振る舞いを見ている。
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◆キーワード:1 食器洗い・片付け 2 お手伝い 3 わが家の方針
・この日は、送別会のため妻の帰りは遅かった。
アキコ「お父さん、クニコが呼んでるよ。」
クニコは、一人で寝るのがさびしいのであった。私が隣に添い寝してあげ、二言三言お話しすると、
クニコ「お父さん大好き!」
と言った。私が性懲りもなく「だったら、結婚!」と思ったとたん(そう口に出す前に)
クニコ「でも、(お父さんと)結婚はしないよ。」
ときた。私が言葉を発する前に、私の心を先読みしそれを制する能力は、妻譲りである。
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