SSブログ

必ずやってくる親離れ 第563号 [I-3 親の構え・役割]

◆リード:2月8日(日)クニコの保育園音楽発表会の後、あるカウンセラーの講演会があった。その中で一つだけ印象に残ったエピソードがあった。やがて必ずやってくる親離れに対してどうすればよいのか。

2009.2.26 必ずやってくる親離れ 第563号

 2月8日(日)クニコの保育園音楽発表会の後(そのままの会場で)、あるカウンセラーの講演会があった。
 講師は、3児の母親で、一番下の男子ですら大学受験という状況である。

【心に残ったエピソード】

 その中で一つだけ印象に残ったエピソードがあった。次のことである。

 一番下の男の子が、小2のその日の朝まで、母親である私と一緒に寝ていた。

 ところが、その日帰ってくると突然、

小2男子「お母さん、ボク今日からもうお母さんといっしょに寝ないよ。」

こう宣言したそうだ。

 それまでは、母親である私の耳を触りながら眠るのが常で、「困ったもんだ、まったく。」という気持ちだったのに、すごい衝撃だったそうだ。
 それでもまだ、病気の時は、いっしょに寝られるという状況だった。

 ところが、小5のある日、風邪で休んだ息子といっしょに寝ようとすると、

小5男子「いっしょに寝なくていい。」

こう宣言したそうだ。
 がっくりした母親である講師。

 いつまでも、「お母さん、ねえお母さん…」とは、いかない。やがて子供たちは、巣立っていく。「かわいい盛りの今、かけがえのない今を大切にしましょう」というわけである。

 このエピソードは、講演を聴いていた多くの母親の心をゆさぶったようだ。


【私に置き換えて考えてみると…】

 私も、この点は自覚している。
 
 二度と巻き戻しできない今を大切にすること。
 幸いなことに、私はこれを子育て当初から自覚している。

 このエピソードを、私の場合に置き換えて言えば、例えば次のようになる。

 ある日当然、アキコそしてクニコが「お父さん、もういっしょにお風呂には入らないよ。」と言うであろうことである。
 
 よく「お父さん、おんぶして。」と言われたり、「恐いからお父さんトイレに付いていって。」と、私の手を自分からつないでトイレに行ったりしているクニコだが、ある日突然、そういうことをしなくなるはずである。逆に、「お父さん、あっち行ってて。」となるかもしれない。
 既にアキコは、「お父さん、おんぶして。」といつの間にか言わなくなっている。
 
 絵本の読み聞かせも、アキコにたくさんしてあげた。「お父さん、絵本読んで!」と何度もせがまれ、疲れた体にむち打って(?)絵本を読み聞かせたことも何度もある。
 しかし、アキコが10才を過ぎたある日、読み聞かせをしようとしたら、「お父さん、アキコ一人で読めるからいいよ。」と言われた。それ以来、アキコへの読み聞かせはほとんどしていない。


【必ずやってくる親離れへの心構え】

 子育ての目標を一言で言えば、「子どもの自立」なのだから、子どもの自立度がアップするに反比例して、子育ての必要度は低下する。言い換えれば、親の影響力は低下するわけである。
 やがては、自立して大人そして親になり、今度は自分が子育てする側に回るということ。これは、動物界を含めて全く自然なことである。早い話、今の自分がそうである。

 そうした将来を受け入れた上で、私の子育ての基本的な構えは、二度と巻き戻しできない、今現在のわが子とのかかわりという醍醐味を、十分に味わい楽しむということである。言い換えれば、今の子供との一つ一つのかかわりを大切にしていきたいということである

 例えば、少々面倒くさいと感じることもあるが、「今しかできないんだ。やがてできなくなるんだ。」と思い直して、おんぶをしてやったり、絵本を読んであげたり、いっしょにお風呂に入ることを楽しんだりしている。

 一方でもう一つ心がけたいことは、その時々の子どもにふさわしい親の役割を果たすということ、言い換えれば今の子どもの発達課題にあったサポートをすることである

 親の役割は思った以上に長く続くような気がしている。
 なぜなら、子どもは成長途上であり、ある課題をクリアーすれば、また別の課題が出てくるからである。身辺自立ができるようになり、その面での親のサポートが要らなくなっても、今度は学習面のサポートが必要になってくる。金銭指導、ケータイ電話の使い方、受験、異性との交際、就職……その時その時で親のサポートを必要とする重要な課題がたくさんありそうだ。
 
 その時々の子どもの発達課題へのサポートを真摯に行っていくこと、絵本の読み聞かせ、自由研究へのサポート、金銭指導……それなりに楽しみながら真摯に行ってきたつもりだ。 
 今後もそういう構えで、子育てをしていくつもりである。

 先に紹介した講師は、一番下の男子が大学受験の日、「これから受験会場に入るよ。…」とケータイ電話で連絡してきたそうだ。

 しっかりとサポートしていくことで、親子の絆・信頼関係が強くなる。
 そうすれば、たとえ自立、やがて巣立ちを迎えても、わが子と深い会話ができる。
 そして、きっと大人同士の関係でのつながりがもてるだろう。

【関連記事】あったかい家族日記 「家族の広場」

子どもが巣立った後、一体何が残るのか 558

子育てにがんばれるのは何故か 557

よかったらnice! ブログを書く意欲はあなたのnice!に支えられています。

2589477

*総合順位では、100位台から600位台を行ったり来たりしている本ブログだが、育児テーマに限っては、初日は2位、今日は3位であった。意外に健闘!?

◆キーワード:1 子育ての構え  2 子育てのねらい  3 巣立ち


nice!(6)  コメント(2)  トラックバック(1) 
共通テーマ:育児

nice! 6

コメント 2

Delica☆

お久しぶりです。
最近、二女(7ヶ月)に手がかかり、長女との関わりを少しなおざりにしていたので、今回の記事を読んで、ハッとさせられました。長女におんぶをせがまれると、つい疎ましく思っていましたが、いつか言わなくなる日まで、沢山おんぶや抱っこをしてあげようと思います。
by Delica☆ (2009-02-28 23:12) 

ファーザー

Delica☆さんへ
久しぶりですね。

私も、おんぶや抱っこ、入浴など、今できることを十分楽しみつつ、親としての役割を果たしていこうと思っています。ふり返って後悔することのないように、その時その時を真剣に生きたいですね。
by ファーザー (2009-03-02 21:31) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 1