価値観がゆさぶられた買い物体験ーその1アキコ・クニコ編ー [M 家計・投資・買い物 他]
◆リード:10月8日祝日、家族4人で近くのデパートに買い物に出かけた。2割引セールがあったからである。4人とも買い物をしたのだが、お金の使い方には価値観が出る。その価値観がそれぞれゆさぶられる経験をした。
2007.10.27 価値観がゆさぶられた買い物体験
ーその1アキコ・クニコ編ー
実母「タカコさん、今SATYで2割引セールをしているのよ。私は行けないけど、よかったら、行ってくるといいわよ。」
こう言われたのが、6日土曜日の話。
私「タカちゃん、どうする。ボクはサイフを買いたいと思っていたからちょうどいい。行ってみない?」
妻「そうね。下着は本当にずっと買っていないし、アキコの寝間着が小さくなっているから、買わなきゃいけないの。」
2日後の8日体育の日の午後2時過ぎに、家族4人でSATYに買い物に出かけた。
予定通り、2割引で妻は下着を買い、アキコにはアキコの好みにより水色の寝間着を2割引で買った。
さて、クニコである。クニコにも服を買ってあげようということになった。
子供服専門店のかごの中に4割引の子供服が集めて置いてあった。
妻「クニコ、この中から気に入った服(上着)を選んでみて。」
クニコ「うん。(いろいろ取り出した後に)クニコこれがいい。」
クニコが選んだのは、アイボリー色でかわいいポケットの付いた上着だった。
サイズは100でぴったり。あとポケットは付いていないのだが、ピンクでサイズが110のアイボリーのものと似た上着があった。
妻「サイズ100か。今丁度ぴったりだと来年にはもう着られなくなるわね。同じもので110サイズのものはないかしら。」
店員さん「残念ですけど、もう売れてしまってないんですね。」
妻「そうですか。」
店員さん「今5000円以上のお買い上げだと、このバックが付くんです。」
アキコ「あっ、それステキ!」
私「クニコ、アイボリーの服とピンクの服を体の上に合わせてごらん。」
クニコ「こう。(クニコ合わせる)」
私「クニコ、ピンクの方が似合ってるよ。」(本当のこと)
クニコ「いやだ! こっち(アイボリーの方)がいい。」
私「どうして?」
クニコ「ポケットがあるもん。」
妻「しょうがないわね。」(4割引だしいいか。)
私「もう少し探してみようよ。」
探してみたら、アイボリーで似たような服があった。ただしこちらは、ポケットがない。
クニコ「(初めに気に入った)アイボリーの服がいい!」
私「クニコ、このアイボリーの服が気に入ったんだね。この服に決めると、今丁度良いんだから、来年は小さくなって着られなくなるよ。それでもいいの? こっち(ピンクの服とアイボリーのポケットなし)の方の服なら来年も着られるよ。 ピンクの服が似合うと思うよ。」
しばし、悩むクニコ。(価値観がゆさぶられている。今最高なのが良いか。それとも今はそこそこ良いものでも来年も着られるものが良いのか……)
私「ポケットはそんなに大事なの?」
クニコ「やっぱり(ポケットなしの110のアイボリー)こっちの服にする!」
悩んだ末、来年も着られる服を選んだクニコであった。
残念なことにこちらは割引なし。それでも、トータルのパフォーマンスは、こちらがよい。しかし、5000円にはあと500円ほど足りないのだ。
あのバッグが欲しくなったアキコは、自分も服が欲しいと言う。
ついでだから良いかということになり、アキコも服を1枚買うことになった。
妻と一緒にいろいろ探すアキコ。
アキコ「こっち(アイボリーの上着)がいいかな。それとも、こっちが良いかな。(アキコには珍しく焦げ茶色の上着を手にする。)」(服の上から体に合わせてみせる。)
私「こっち(焦げ茶色)がシックで良いと思うよ。」
アキコは、「う~ん。」と言いながら、さらに服を探し、オフホワイトのフード付き上着を見つける。
アキコ「これにする!」
妻「もう似た服があるわよ。」
私「同じような服があってもしょうがないだろ。この焦げ茶色の服、シックで似合っているよ。お父さんはちょっとイヤだけど、この服を着て行ったらクラスの男の子の目がハートマークになるよ。」
今度はアキコがしばし悩むことになった。(価値観がゆさぶられている。気に入っている安心感のもてる服がいいか。それとも冒険だがお父さんが似合うとすすめる服がいいのか……)
アキコ「(こげ茶色の)こっちの服にする!」
悩んだ末、余り選んだことのない焦げ茶色の服を選んだアキコであった。
服一つ選ぶにも、いろいろな視点が考えられる。
着る人の好み(気に入っているかどうか)。
周りから見て似合っているかどうか。(本人の好みが必ずしも似合う色ではない。)
品質(信頼できるブランド)はどうか。長持ちするか。着心地はいいか。
それに合う他の服はあるか。
値段はどうか。予算に見合うか。(身の程知らずになっていないか)
割引は。おまけは。
そもそも本当に必要か……。
このようにいろいろな視点を実地に学びつつ、時には「安物買いの銭失い」のような経験もしながら、自分なりの賢い買い物の仕方を身に付けていくのだろうと思う。
わが子には、賢い買い物の仕方を是非身に付けてもらいたいものだ。
子供の選択の自由を基本的には尊重しながら、親としての判断基準(価値観)・視点などの適度な情報を与えつつ……。
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◆留意点・その他
・今回は、お店の売り上げアップ作戦「おまけのバッグ」に少々はまってしまった。5000円の金額設定がうまい。2着買うようになっているのだ。
しかも、買い手には2000円ほどのバックに映っても、売り手は業者からタダでもらったかもしれないし、500円ほどで仕入れたかもしれない。そうであれば、500円ほどで2000円のお得感を買い手に抱かせるのだから、値引きよりも売り手にとっては上等な作戦である。
買い手の我が家としては、そのバッグを使うあてがあったので、はまってみた。
ボクも買物は良い教育の場だと思っています。色々な選択肢を挙げてメリットとデメリットを考え、最後は決断し、そしてその決断の結果に責任を持つという思考プロセスは、いずれ人生のなかで大きな決断を迫れる時に役立つ習慣だと思うので。
また、「子供の選択の自由を基本的には尊重しながら、親としての判断基準(価値観)・視点などの適度な情報を与えつつ」という姿勢にも、とても共感いたしました。
by Shun (2007-10-28 16:47)