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読書感想で我が子の価値観を知るーフィンランドの国語メソッドによる対話法の活用ー [C1 読書]

◆リード:前々回のブログ記事に書いたように、我が子は、フィンランド・メソッドによる「100冊読書日記」を始めた。そこでは、「一言感想」を書く欄がある。そのために、親が「フィンランドの国語メソッドによる対話法」を使って、読後の感想を引き出すことになる。読後の感想をめぐって親子が対話することで、読書の価値がさらに高まっていく。

2007.7.21 読書感想で我が子の価値観を知る

ーフィンランドの国語メソッドによる対話法の活用ー

 前々回のブログ記事に書いたように、我が子は、フィンランド・メソッドによる「100冊読書日記」を始めた。
 
 そこでは、読後に次の5つの作業をすることになっている。

 ①読み終えた本のシールを貼ること
 ②本の題名と作者を書くこと
 ③読み終えた日付を書くこと
 ④面白度を書くこと
 ⑤一言感想を書くこと

 この最後の一言感想を子どもが書くために、親が「フィンランドの国語メソッドによる対話法」を使って、読後の感想を引き出すことになる。


 さて、アキコは7月17日に、我が家にあった『おおきな木』(シェル・シルヴァスタイン作・絵 本田錦一郎訳 篠崎書林)を読んだ。

 さっそく、「フィンランドの国語メソッドによる対話法」を使って、感想を聞いてみた。

私「『おおきな木』はどうだった?」
アキコ「おもしろかった。」

私「どこがおもしろかった?」
アキコ「おおきな木がやさしいところ。」

私「どこから(が)やさしいと感じたの?」
アキコ「(お金がほしいという男の子に)りんごをとらせてあげたところ。」
私「なるほどね。」

私「あと、どこから、木はやさしいと感じたの?」
アキコ「(大人になった男の子が)家を建てるために、枝をあげたところ。」
私「なるほどね。」

私「あと、どこから、木はやさしいと感じたの?」
アキコ「(よぼよぼになった男の子が切り株に)こしかけて休めるようにしたところ。」
私「なるほどね。」

 ここまでは、「フィンランドの国語メソッドによる対話法」そのままである。

 この後、どうしてもこの男の子についての感想を聞きたくなったので、そのまま聞いてみた。

私「この男の子については、何か感想はないかな?」
アキコ「わがままだと思う。」

私「どこがわがままだと思うの?」
アキコ「お金が欲しいとねだっているところ。木を切って、家を建てたところ。」

私「どうして、それがわがままなの?」
アキコ「自分で働いて、お金を貯めればいいのに、木を切ったから。」

 この『おおきな木』のあらすじを知らないと、ここまでの問答は分かりづらいだろう。「おおきな木」は、男の子の親に相当し、木を切って家を建てるとは、親のすねをかじって家を建てるということに相当するのである。

 このアキコとのやりとりの過程で、アキコの価値観が伝わってきた。それは、親に依存するのではなく、「自分で働いてお金を貯めて、家(自分の大きな願いに相当する)を建てることがよい」と思っていることである。

 つまり、経済的な自立心が育っているわけである。それが分かってうれしくなった。

 「一言感想」を書くための、親子の対話。その対話の過程で、我が子の価値観等がつかめる。場合によっては、親の価値観を伝えることもできる。
 
 ただ、読み放しにするよりも、読後の感想をめぐって親子が対話することで、読書の価値がさらに高まると言える。読後の親子の対話の機会を大切にしていこうと思う。

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◆キーワード:1 フィンランドの国語メソッドによる対話法   2 読書感想
  3 親子の対話

◆留意点・その他:
・経済的な自立心の育成は、お金の教育の柱の一つであろう。いずれこの面も整理するつもりである。

・『おおきな木』を音読してみた(途中まで)。絵がシンプルですばらしいので、是非本物を与えたい。親に対する我が子の価値観を知るために、逆に我が子の親に対するふるまいを親としてどう感じるかを知るために、参考になる本である。

 

おおきな木

おおきな木

  • 作者: シェル・シルヴァスタイン, Shel Silverstein
  • 出版社/メーカー: 篠崎書林
  • 発売日: 1976/01
  • メディア: -


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