わが子の視力低下を防ぐ！ 188号

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2006.5.8わが子の視力低下を防ぐ！ 188号

　　　　　　　　　　　　ー父と子塾で我が子に話したことー

　最近読んだ本に『親子で学ぶ　頭のよくなる栄養事典』 （杏林予防医学研究所長　山田豊文著、国土社　７００円＋税）がある。得るところの多い本であった。

　「第Ⅰ部　栄養が欠けるとこんなことが！」には、

（１）おとうさんのいうことが聞けない、秀樹くん
（２）朝、おきられない、孝志くん
（３）塾で眠たくなってしまう、浩也くん……とつづいて、

「（１２）小学三年生でめがねをかけている、遙ちゃん」が登場する。

　読者の皆さんは、視力低下の原因は？　と問われたら、何と答えるだろうか。

　おそらくは、テレビの見過ぎや、プレステなどテレビゲームのし過ぎが原因ではないかと答えるのではないだろうか。あるいは、本の読み過ぎ、勉強のし過ぎなど、目を何らかの形で酷使しているのではないかと考えるのではないだろうか。

　この遙ちゃん、特にテレビを見ているわけではないのに、めがねをかけているのである。

 遥ちゃんの視力低下の原因は何か？！

　山田氏によれば、なんとカルシウムの不足が原因なのである。
　
　「近視にとくに関係が深いのは、カルシウムの不足です。物体のうつしだす目のレンズを水晶体といい、水晶体を毛様筋という小さな筋肉がささえています。……」 （前掲書61頁）
　よく知られているように、この毛様筋がピントを調節する働きをするわけである。

　「カルシウムは体のすべての筋肉がはたらくために必要」だそうで、「毛様筋もおなじ筋肉」なので、「カルシウムが不足するために、毛様筋がピントをうまく調節できなくなり、目がかすんだり、しょう点がぼやけて見れるようにな」るそうである。

　う～ん、カルシウム不足が原因で、視力が低下するとは！　私は今の今まで残念ながら知らなかった……。

　では、遙ちゃんは、どうしてカルシウムが不足したのか？！

　「遙ちゃんは、よく缶入りのジュースを飲みます。缶ジュースには砂糖と、保存のためのリン酸塩がはいっていて、それが体液を酸性にかたむけようとするのを中和するために、アルカリ性のカルシウムが使われてしまいます。それで、カルシウム不足になっている」 （同書６２頁）

※　遙ちゃんのお母さんは、カルシウムをとらせようと牛乳を飲ませているが、牛乳からカルシウムを吸収することは難しいとのことである。

　このように、缶入りジュースなどの砂糖の過剰摂取が、カルシウム不足を引き起こし、視力低下をまねいているのである。とどのつまり、砂糖の過剰摂取が原因である。

　ビタミンAが不足すると、鳥目といって夜盲症になるのはよく知られた話だが、カルシウムが不足すると、近視になるとは……。

　甘いもの大好きなアキコ！　私も妻も眼鏡をかけている（私は普段はコンタクトレンズ）が、我が子にはできる限り眼鏡はかけさせたくないと思っている。だからこそ、テレビの視聴、ゲーム、読書・学習（明るくして目を離して本・テキストなどを読む）などにおいて、気を遣ってきた。なのに、砂糖の過剰摂取が近視の原因になるとは……。

　すぐさま手を打たねばということで、この間のー５月７日（日）第３１回ー父と子塾で本を紹介しながら、この話をした。

　
私「アキコ、どうして目が悪くなる（よく目が見えなくなる）か知ってるか？」
アキコ「う～んと、２メートルより近づいてテレビを見ている。」

私「そうだね。　他には？」
アキコ「暗い部屋で本を見る。」

私「そうだね。　他には？」
アキコ「寝て本を見たり、目を近づけて本を読んだりする。」
クニコ「お姉ちゃん、時々目を近づけて見てるよ。」

私「そうだね。　本から目を離して見ないといけないんだったね。他には？」
アキコ「う～ん。」（わからなくなって言えなくなる。）

私「アキコはしないけど、テレビゲームを長い時間していると目が悪くなるんだよね。」
アキコ「あっそうそう。」

私「でもね、それだけじゃないんだよ。ジュースや甘いお菓子で砂糖をたくさんとっても、目が悪くなるんだよ。」
アキコ「え～。」

私「（本の挿絵を見せながら）目のところには毛様筋という筋肉があって、近くを見るときはレンズを厚くし、遠くを見るときはレンズを薄くして見ているんだよ。その毛様筋がちゃんと動くには、カルシウムがいるんだ。ところが、ジュースをたくさん飲んだり、甘いお菓子をたくさん食べたりして砂糖をたくさんとると、その砂糖が体のバランスをくずすんだ。それを直そうとしてカルシウムが使われてしまって、カルシウムが足りなくなってしまうんだよ。だから、甘いものをたくさんとると、目が悪くなるんだよ。」

　アキコは驚いたように、「ふ～ん。」とうなずいていた。

私「（真剣に）アキコ、お父さんもお母さんも、目が悪くて眼鏡をかけているけど、不便なんだよ。運動するときは、曇ったりしてじゃまだし、重いし、人にぶつかったりすると危ないし。それに、このめがね５万円くらいするんだよ。今まで１０回以上変えたから、それだけで５０万円以上もかかっているんだよ。アキコには、眼鏡をかけるようになってほしくないんだよ。それには、テレビを離れてみる。部屋を明るくして本を読む。テレビゲームなどをしないだけじゃ、だめなんだよ。砂糖をあまりとらないようにしないと。
アキコは、テレビやゲームはほとんどしないけど、甘いもの大好きでとり過ぎていると思うよ。気を付けないといけないよ。」

　アキコは、真剣なまなざしで聞いていた。

　さて、この後「父と子塾」では、以前にも読んであげたのだが、日本の神話シリーズから『いなばのしろうさぎ』と『すさのおとおおくにぬし』を読んであげた。そして、今週のめあてを立てるプログラムに入った。

　そこで、「つよくなるためのめあて」を立てる時のことだ。

　一つは、「食べたらすぐに歯磨きをする」ということで、先週と同じめあてに決まった。もう一つの「つよくなるためのめあて」である。

私「甘いものをあまり食べないことにしたら。」と水を向けてみた。
アキコ「ジュースやおかしをたくさん食べない。」

私「なにか分かりやすい数を入れた方がいいな。１日多くても２回までとか。」
アキコ「お茶とかおせんべいはいいの？」
私「それは甘くないからいいよ。」

アキコ「じゃ、ジュースや（甘い）お菓子を多くても２こしかたべない。」
私「それ、いいね。」

私「ジュースを飲んで、甘いお菓子を食べたら、それで終わりだよ。でも、果物ならいいんだよ。」

　こんなわけで、無事（？）意図した方向に舵を切ることが出来た。

　もちろん、妻にもこの話をしている。

　妻によれば、（我が家は学校に近いせいもあって、たまり場になっているのだが）お友達がきても（特に人数が多くないとき）、ジュースはなるべく出さず、お茶にするようにしているそうである。大勢お友達が来たときだけ、出すそうである。（それだと一人当たりの飲む量は少なくて済む。）

　かわいい我が子に眼鏡はかけさせたくない。眼鏡をかけている自分としては、その不便さを知っているだけに、なおさらその思いは強い。

　カルシウムの摂取（野菜に含まれるカルシウムは吸収率がいいそうである。）と合わせて、子供の砂糖のとりすぎージュースや甘いお菓子ーには、親子ともども気をつけていきたいと思っている。

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コメント 10

子供の視力はわたしも気になっています。
まだ子供の視力を本格的に調べたことがなくて・・・。
近々、園で視力検査などをやるようなので結果を待ちたいと思います。
　カルシウム不足から近視に・・・、すごく勉強になりました。
私も以前から気になっていたんですけど、
よく「ｃａ入り」と書かれたスナック菓子とか目にするんですけど、
あれって意味があるのかなあ・・・？と・・・。
カルシウムと一緒に、たくさんの砂糖やその他の体に悪そうな物も
採っているような気がして。
我が家もいろいろ気をつけなくちゃ。
by みずたま (2006-05-09 12:14) 

私も夫も眼鏡とコンタクトを利用しないと生活できない状態です。
同じ様に、子供にはそうなってほしくありません。
カルシウム、大切なんですね。勉強になりました。
成長するためにもたくさん必要なのに、
ジュースや砂糖にまで使っていたら、不足してしまいますね。

同じ砂糖でも白砂糖よりテンサイ糖やキビ糖のような
洗練されていないものがいいらしいですね。
七田のお教室ではオリゴ糖を推奨していました。
by Apple-smile (2006-05-09 21:17) 

はじめてコメントします☆
私もメガネっ子です。普段はコンタクト。
お金かかりますよね～
しかしカルシウム不足からも視力が低下するなんて知らなかった…
カルシウム吸収のために飲んでた牛乳はダメだったのか…
いろいろお勉強になりました<(__)>
by (2006-05-09 23:00) 

が～ん。カルシウム不足が視力低下と関係あるとは！
今日のファーザーさんの記事は衝撃的でした。
はなまるは、かろうじて裸眼を保っている状態なんです。
ファーザーさんとお嬢様のお話を、そっくりはなまるに話してみようと思います。
母も、明日からカルシウム摂取を今以上にこころがけてみます。
貴重なお話、ありがとうございました。
by monami-k (2006-05-10 00:13) 

＞ちゅんくるさんへ
おそらく、「カルシウムと一緒に、たくさんの砂糖やその他の体に悪そうな物」をとっているように思います。昔少しだけ調べたことがあるのですが、我が家の場合あまりスナック菓子は買わないので、忘れてしまいました。

カルシウム入りといっても、カルシウム自体が自然から生成したものかどうか、吸収率はどうかなど、気になる視点が他にもあります。

邪推かもしれませんが、羊頭をかけて狗肉も（を）売るという感じをうけます。
by 泉河潤一 (2006-05-13 15:26) 

＞Apple-smileさんへ
我が家では、何年も前から白砂糖ではなく、キビ糖ですね。

白米もそうですが、精製されると、ミネラル・ビタミンがかなり減ってしまうんですよね。毎日のことだけに、健康のために食にはお金をかけるべきだ（食費をけちってはいけない）という考え方です。
by 泉河潤一 (2006-05-13 15:32) 

＞ノリコさんへ
私も初めて知ったのです。大切な情報だと思い、急ぎ記事にしてアップした次第です。
by 泉河潤一 (2006-05-13 15:33) 

＞monamiさんへ
参考になってなによりです。
子供たちの眼、守っていきたいですよね。
by 泉河潤一 (2006-05-13 15:34) 

子供の視力が下がり、気になって訪問しました。
参考になりました。
スポーツ大好きな子なんで、これ以上下がらないように
頑張ります。
by tonntonn (2008-05-11 22:12) 

＞ tonntonn さんへ
参考になってよかったです。

視力回復体操も、効果があるかもしれません。

ｃｆ「わが子の視力低下を防ぐ　その２
ー視力回復体操ー」http://kazoku.blog.so-net.ne.jp/2008-04-06-1
by ファーザー (2008-05-17 09:17)