勉強よりもはるかによい経験 152号 [J1 親子の会話・信頼関係]
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2006.2.8 勉強よりもはるかによい経験 152号
~妻から長女の学習参観日の様子を聞いて~
家族四人で入浴しながら、アキコ(小1)の学習参観日の様子を聞いた。
外人が来ての、英語の授業である。赤はレッド、緑はグリーン、青はブルー……というように、いろいろな色を英語で言う練習をしたそうだ。
妻「英語の勉強をしているとき、泣いた子が3人いたよね。」
私「うん? 泣いた子。けんかでもしたのかな。」
アキコ「そのうち、一人はアキコよく知ってる子だよ。誰だか当ててみて。」
私「う~ん、さてはAくんだろ。」
アキコ「違うよ。」
妻「実は、アキコなんだよ。」
私「え~、そりゃどうして。」
妻「色の名前を英語で言う勉強をした後、色カード取りゲームをしたんだよ。そしたら、2ゲームやって2回とも1枚も取れなかったんだよ。 それで悲しくなって、うる~と涙が流れたんだよね。」
(後でよく聞いてみたら、5人ぐらいの小グループに分かれて、6枚ほどの色カードを取るゲームだったそうだ。「レッド」と先生が言ったら「赤いカード」をすばやく取るゲームだ。)
アキコ:(わらいながらうなずく。)
私「そうか、1枚も取れなくて悲しかったんだ。」
アキコ:(うなずく)
私「今の気持ちをよく覚えておくといいよ。アキコは国語も算数も体育もよくできるけれど、できないで泣いている子もいるんだよ。そんな時、今の気持ちを思い出すといいよ。たとえば、そんな時『1枚も取れなかったんだ。』何て言われると、余計悲しくなったり、頭にきたりするでしょう。」
アキコ「Bちゃんが算数分からないで困っていたとき、アキコ教えてあげたよ。」
私「それはいいことをしたね。 この悲しかった気持ちを覚えておくといいよ。」
かしこいだけ、強いだけではいけない。やっぱり人間としての心のあたたかさをもった子に育ってほしい。ある意味、これが本当に一番大切だと思うから。
失敗した経験、つらかった経験も大切な経験だ。人のつらさを汲み取れ、優しくなれるから。
アキコは、今日、英語の勉強よりもはるかによい経験をしたと思う。
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2006.2.11-331nice!-157-176/43391
記事を読んで、とっても暖かい家族だなぁ、と感じました。
うーん。うらやましい!
私も経験したことを生かせるよう子供を導くことができたらいいなぁ~。
by higujun (2006-02-09 01:11)
私も昔はよく泣いている子供でした。
今思えば、どうしてそんなことで・・・というような理由もあったと思うのですが、
子供心にくやしかったり、悲しかったりしていたのですよね。
これから私も娘も泣いていくでしょうが、「そんなことで泣かないの!」ではなく、
ファーザーさんのように、「そうか~悲しかったんだね。」と受け止められるように
なっていきたいなあと思いました。
by (2006-02-09 08:36)
自分の気持ちを代弁してもらうと、
「わかってもらえた!」と嬉しくなりますね。
こどもに、「親が理解してくれている」という安心感をあげたいです。
少しずつトレーニングしよう・・・
by (2006-02-09 21:39)
今日の記事に共感しつつ、あえて「心にしみた言葉」についてコメントします。
自分で自分を誉めるって、大事ですよね。昨日やったばっかり。
やはり、自分で自分のことは大事にしていかないと、と思います。
そんな風に感じられるのは、親のおかげかなと思うので(言葉で誉められうことはほとんどなかったけれど)、娘が一人立ちしたときに、たくさん自分のよさことを思い出せるよう、今から種まきしてる毎日です。
読み聞かせ、お忙しいのに自分で、というところが尊敬します。
ファーザーさんのまず自分が率先していらっしゃる点が、お子さんにしっかり通じているんでしょうね。
by miyu (2006-02-09 22:21)
> じゅんさんへ
どうもありがとうございます。実は、ブログのタイトルにあるように、あったかい家族をめざしています。はじめは「落ち着ける家族」だったのですが、「あったかい家族」にバージョンアップしました。
「経験したことを生かせるよう子供を導くことができたら」という願いを持つことが大切だと思います。そこから可能性が広がっていくと思いますよ。
by 泉河潤一 (2006-02-10 22:08)
>とどようこさんへ
以前のブログ記事(「泣いている我が子の思いを受け止める」など)にも書きましたが、「能動的に聞く」と親業では言うのですが、聞き方のトレーニングを受けたり、親業などの本を読んだりするのも、有効だと思います。私もそうして学んできました。
by 泉河潤一 (2006-02-10 22:12)
>まごさんへ
そのとおりなんです。自分の気持ちをわかってくれたという安心感が、信頼感が増すと言うこと、言い換えれば絆の深まりになっていくと思います。
by 泉河潤一 (2006-02-10 22:15)
>miyuさんへ
最も身近な親の言葉は大きいですよね。そこでの肯定的な言葉がけは、確かに自分のよさの承認につながると思います。「母さんがこう言っていたから、自分にはきっとそんなよさがあるんだ。」というように。種まきの価値大いに有りと、私も思います。
それと私がよく娘たちに言う言葉は、「お父さん○子が大好きだ。」「○子は、かわいい。」なんです。~したからではなく、無条件に好き、かわいいというのも、いいのでは……と思っています。
読み聞かせ、本当に疲れていると、ちょっとつらいですね。本の読み聞かせは、20年ほど前に半年ほどNHKの通信教育「読み基本」講座を受けたこともあり、仕事上の必要もあって基本を押さえた読み聞かせができると自負しています。民話のCDは、本当のプロなので読み聞かせ方のお手本としても活用できます。もちろん、忙しいときはそのままCDを流すことも。
by 泉河潤一 (2006-02-10 22:28)
ファーザーさんのアドバイスがすばらしいです!
同じようなことがあったらぜひこども達に言ってあげたい・・・そう思いました。
by みずたま (2006-02-19 15:13)