心の「一時停止ボタン」を押す 132 [J3 叱る・不満を伝える]
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2005.12.23 心の「一時停止ボタン」を押す 132
12月14日(水)夜、疲れて自宅に帰ってきた。
師走のこの時期は、いつも走り回るような忙しさなのだ。
朝は、さっとしか読めなかった(3分ぐらい)新聞を、缶ビールを片手で飲みながら読んでいた。どかっと椅子に腰掛けながら……。
そこへアキコがさっと来て、膝の上に乗ってきた。上に乗ったまま体を揺らすし、振動で新聞も揺れてよく読めない。私は、疲れているのもあって、ぞんざいにというか、さも迷惑そうに、
「アキコ、やめろよ!」
と言って、アキコを膝の上から追い払った。
アキコは、私の剣幕に驚いて、しかたなく少し離れたところでつまらなそうにしていた。私が新聞を読み続けているのを見ると、あきらめたのか、妹のクニコを遊びはじめた。
私は、もちろんアキコが嫌いではない。それどころか大好きだ。しかし、疲れているのと、やっと仕事から解放され、ゆっくり新聞を読みたいとが重なって、それを妨げるアキコの行動にイライラしてしまった。アキコの気持ちを汲む心のゆとりがなかった。
こういうときは、
私「アキコ、今お父さん仕事から帰ってきて疲れているんだ。ビールを飲みながら新聞を読んで少しゆっくりしたいんだよ。そこで、揺らされるとゆっくり新聞が読めないから、ちゅっと降りてくれるかい。」(きっとアキコは降りるだろう。)「少しゆっくりしたら、いっしょに遊んだりするからね。」
このように言うか、あるいは、「三部構成のわたしメッセージ」を使って、
●ゆっくり新聞を読みたいときに、膝の上に乗って揺らされると(行動)
●新聞が動いて読みずらくて(影響)
●お父さんは、本当にイライラする。(感情)
このように、言えばよかった。そうすれば、アキコは、「アキコ、やめろよ!」などと怒ったように言われなくとも、そのままじっとしているか、膝の上から降りて、読み終えるのをまっていただろう。
そして、その後かかわりを持てば、アキコは喜んだし、私もそんなアキコをみて癒され、リフレッシュできただろう。
私(人)は、多忙感に苛まれ、イライラしているときは、どうしても普段は何ともないことにも、過敏になり怒りっぽくなる。そうした感情のままに行動すると、お互いに後味の悪い思いをする。そして、いっそう落ち込んだりする場合もある。
私の尊敬する、七つの習慣のスティーブン・R・コヴィー氏も、『ファミリー上』「第一の習慣 主体性を発揮する」の中で、次のように書いている。
人は、なんと反応的になりやすいことだろうか。みなさんも経験したことがあるだろう。その時の勢いに流されたり心にもないことを言ったりして、後悔するはめになる。そして、「あの時ちょっと止まって考えていれば、あんなことをしなかったのに」と思うのだ。
言うまでもなく、感情や状況に流されることなく、深い価値観に基づき行動すれば、家庭生活の質は劇的に向上するだろう。
私たち皆が必要としているのは「一時停止ボタン」を持つことである。(引用)
心に「一時停止ボタン」を持つこと。コヴィー氏が言うように、これが大切だ。
私の家族というフィールドにおけるアイデンティティは、あったかい家族を創り出すという人である。そして子供との絆を大切にするという価値観を持っていることを自覚している。感情にただ流されないで、一時停止ボタンをおし、このアイデンティティ・価値観に基づいて、できる限り行動を選択したいものだ。
それは何もイライラや不満を押し殺して接するのではなく、イライラや不満の内容を相手に分かる形でていねいに伝えることだ。
分かっていても、疲れているとついつい、このていねいさもおっくうになってしまうのだが……。
習慣になるまで、一生修行かもしれない。
*2006.1.10改訂:1/6に全くと言っていいほど同じ場面が生じた。違いは、前は1階だったが、今回は2階の書斎だった。イライラが生じたところで、ハタとこの心の一時停止ボタンのことを思い出した。「お父さんは、今仕事で忙しいから、もうちょっとしたら、いっしょに遊んであげるからね。」と答えた。そしたら、アキコは「あと何分?」と聞いてきた。「う~と、時計の針が8のところへいったら。」と答えた。アキコは「ダメ、6。」ときた。「わかったよ。じゃ6までおとなしくしててね。」と言って、仕事にまた取りかかった。
怒っていても、お客様からの突然の電話には、すぐに優しい声で応対できるように、怒りの感情は、コントロールができるのだ。
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この記事を、おとつい読むべきでした・・・。
年末のこの時期は私も余裕がなくて、ついついイライラしてしまいます。
日頃の不満?と一緒になって爆発するんです。
また今年もやってしまいました。
ま、夫もそうとうはき出していました。
これはこれでアリかな、とも思います。
by みずたま (2005-12-30 23:53)
この記事の初nice!&初コメントありがとうございます。
結構力入れて書いたので(いつもですが)、一つもnice!もコメントもなく、少しがっかりしていたところでした。
「これはこれでアリかな、とも思います」とは、私もそう思いますね。
私の剣幕でアキコが学んだこともあると思うのです。この場合で言えば、相手の状況やタイミングを考えて行動しなければならないということです。世の中いろいろですから、ある意味家庭もいろいろあることも大切だと思います。
by 泉河潤一 (2006-01-03 08:40)